〇 米中協議報道が引き続き注目材料、週明けのリスクオンに対する利確・調整の動きも
週初は米中貿易協議の予想外の進展が市場を驚かせ、リスク選好が一気に加速しました。ドル円は145円台から一気に148円台へと約3円の上昇を見せ、世界的に株式市場も強く反応しました。
ただし、その後は反動的な動きが目立っており、ドル円は一時146円台まで反落し、月曜の上昇幅の半値ほどを戻す場面もありました。協議内容が90日間の暫定合意であることや、中国主導の印象が強まったことが、ドルにとってややネガティブに作用しているようです。
加えて、トランプ政権のハセット氏は「中東歴訪後に次なる貿易合意を発表する」と述べており、日本との交渉は時間を要する見通し。また、EUとの協議は複雑化する可能性も指摘されており、当面は不透明な貿易環境が続きそうです。インドとの合意が先に進む可能性も一部で囁かれています。
本日の海外経済指標は、米MBA住宅ローン申請指数やカナダの住宅建設許可(3月)などが控えていますが、注目度は限定的。明日には、英・ユーロ圏のGDP、米小売売上高、**米PPI(生産者物価指数)**など重要指標が並ぶため、本日は様子見が広がる展開となるかもしれません。
また、予定されている主な発言イベントとしては以下の通りです:
- ブリーデン(英中銀副総裁)
- ナーゲル(独連銀総裁)
- エスクリバ(スペイン中銀総裁)
- ウォラー(FRB理事)
- ビルロワ・ド・ガロー(仏中銀総裁)
- ジェファーソン(FRB副議長)
- ホルツマン(オーストリア中銀総裁)
さらに、米サンフランシスコ連銀のデイリー総裁が明朝に討論会へ出席予定となっており、こちらも要警戒です。
企業決算ではシスコ・システムズが注目され、エネルギー関連ではOPEC月報と米原油在庫統計の発表が控えています。
💡 戦略ポイント
本日は大きな経済指標が少ないため、相場の材料は要人発言や貿易協議関連ニュースに限られそうです。短期的にはヘッドライン主導のアルゴ反応に注意しつつ、ドル円・クロス円は反落場面の押し目狙い or レンジ戦略で対応を検討します。
📊【短期テクニカルMAP|5月14日時点】
🔸USD/JPY
5分足:買い/15分足:買い/1時間足:中立/日足:買い
戦略:押し目買い継続、146円サポート重視
🔸EUR/USD
5分足:売り/15分足:売り/1時間足:売り/日足:売り
戦略:戻り売り優勢、1.09台重い
🔸GBP/JPY
5分足:中立/15分足:中立/1時間足:買い/日足:買い
戦略:195円台を上値に調整注意
🔸AUD/JPY
5分足:買い/15分足:買い/1時間足:買い/日足:買い
戦略:リスク選好で堅調も、94円台は重い
🔸CAD/JPY
5分足:買い/15分足:中立/1時間足:中立/日足:中立
戦略:90円前半が抵抗帯、様子見優勢
🔸ZAR/JPY
5分足:売り/15分足:売り/1時間足:売り/日足:中立
戦略:弱含み継続、7.60割れに注意
🔸XAU/USD(ゴールド)
5分足:中立/15分足:売り/1時間足:売り/日足:買い
戦略:調整一巡、上昇再開に備える
🔸BTC/USD(ビットコイン)
5分足:買い/15分足:買い/1時間足:中立/日足:買い
戦略:押し目拾い継続、97,000ドル意識