✅ ドル円は上昇後に反落、高市トレード一巡感 ユーロは仏債動向を警戒
💹 東京市場:高市トレードが一巡、ドル円は往って来い
東京外国為替市場では、ドル円が上昇後に反落する「往って来い」の展開となった。
米経済指標の延期が相次ぐなか、注目は日本の政局へ移行。
自民・維新の連立協議が最終段階を迎え、あすの首班指名で高市早苗氏の首相就任が確実視されている。
この報道を受けて一時的に「高市トレード」が再燃し、ドル円は150円半ばから151円台前半へ上昇。
しかし午後にかけて利食いと円買い戻しが強まり、再び150円台半ばへ反落した。
背景には、
- 高市トレードがすでに織り込み済みとの見方
- 高田日銀委員によるタカ派発言で利上げ観測再燃
などがあり、市場では「一巡感」が強まっている。
今後は、高市政権発足後の政策実行力や財政スタンスが注目テーマとなる。
欧州市場:仏国債格下げ懸念がユーロの上値を抑制
欧州市場では、フランス国債の格下げリスクがユーロの焦点となっている。
ルコルニュ内閣は左右勢力の支持を得て政権延命を図る構えだが、
財政赤字の拡大により格下げ圧力が根強い。
現時点ではパニック的な売りは見られず、欧州株先物も安定推移を維持。
しかし市場では「仏債利回り上昇 → ユーロ圧迫」の構図が意識され、
ユーロの上値は限定的となっている。
🕒 経済指標・発言イベント
本日発表予定の主要指標(インパクト小)
- ユーロ圏経常収支(8月)
- ユーロ圏建設業生産(8月)
- 香港雇用統計(9月)
- カナダ鉱工業製品価格(9月)
米主要指標が延期中のため、方向感に欠ける値動きが続く見通し。
発言イベント
- シュナーベルECB理事(ECB・BIS・CEPR共催会議)
- ナーゲル独連銀総裁、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁らが米経済政策会議に参加
米FRB当局者はブラックアウト期間入りのため発言なし。
市場は欧州要人のコメントと仏債動向を注視している。
💬 ロンドン市場:高市発言で一時ドル円反発
ロンドン時間序盤では、ドル円が一時150.28円まで下押しした後、
150.80円付近へ反発。
高市氏が記者会見で
「臨時国会では経済政策に注力する」
「とにかく経済対策をしっかり打つ」
と発言したことが円売り要因となった。
📊 ロンドン時間主要通貨レート
| 通貨ペア | 現在値 | コメント |
|---|---|---|
| USD/JPY | 150.77 | 上昇後反落、往って来いの展開 |
| EUR/JPY | 175.73 | 仏債懸念で上値重い |
| GBP/JPY | 202.29 | 高値圏維持も方向感乏しい |
✅ 総括
- ドル円は「高市トレード一巡感」が台頭し、上昇後に反落。
- ユーロはフランス国債格下げ懸念で上値抑制。
- 米指標・要人発言の欠如により、市場は政治と欧州債券動向主導の展開へ。
- 今後は高市政権の政策発表と仏債リスクが短期トレンドを左右する見通し。


