日米会合通過でドル円153円台後半へ 高市政権の「高圧経済」と日銀の慎重姿勢が交錯


💹 ドル円:イベント通過で円売り再加速、2月以来の高値圏

ドル円は一時153.89円をつけ、今年2月以来の高値を更新。
米FOMCと日銀会合という2大イベントを通過し、
市場では円売り・ドル買いの動きが再び強まった。


🏦 植田総裁会見:「もう少しデータを見たい」発言が市場を動かす

植田総裁は会見で、

「経済・物価見通しの実現確度は上がっているが、もう少しデータを確認したい」

と発言。
消費者物価については「基調的な上昇率は緩やかに上昇中」としつつ、
「ビハインド・ザ・カーブ(後手)に陥る懸念は高まっていない」とも述べた。

この慎重なトーンを受け、
市場では「12月利上げの可能性はやや後退」との見方が広がった。

ブルームバーグ調査(50人のエコノミスト)による利上げ予想:

会合時期利上げ予想比率
10月会合10%
12月会合50%
来年1月まで98%(ほぼ全員)

💴 高市政権の“高圧経済”と日銀のジレンマ

高市首相は就任以降、「高需要・高雇用を維持する積極的政策」を強調。
景気刺激を最優先に据えた「高圧経済」路線を打ち出している。

その結果、
日銀は金融緩和の継続を求められる政治的環境に置かれ、
政策判断において「利上げしにくい構図」が形成されている。

市場では、
金融政策が政治とのバランスで後手に回るリスク」を指摘する声も強まっており、
円安トレンドの持続性を見極める局面に入っている。


🌍 海外動向:米中関係改善が支え、ECB会合に注目

米中首脳会談では、

トランプ大統領は「10点満点で12点」と自賛。
地政学リスクが一時後退し、市場には安心感が広がった。
ただし、株式市場はやや買い疲れの兆しも見せている。

このあと控えるECB理事会では、
政策金利の据え置きがコンセンサス。
ただし、ラガルド総裁が「食品インフレ上昇に警戒」と発言しており、
タカ派的トーンに転じる可能性も警戒されている。


📊 本日の主要指標

地域指標注目点
🇫🇷 フランス実質GDP速報(Q3)成長鈍化が焦点
🇩🇪 ドイツ雇用統計・CPI速報景気底打ちの兆候注視
🇪🇺 ユーロ圏景況感・GDP速報成長の明確化がカギ
🇲🇽 メキシコ実質GDP速報鈍化傾向の継続
🇿🇦 南アPPI(9月)ランドの反応に注目

💱 ロンドン時間 為替概況

通貨ペア現在値コメント
USD/JPY153.71ドル高・円安進行、2月高値接近
EUR/JPY178.53クロス円買い加速
GBP/JPY202.95円売り主導で高値更新
EUR/USD1.1640ECB待ちで方向感薄い

✅ 総括

今後の焦点は:

👉 高市政権の「景気優先政策」と日銀の「慎重な金融姿勢」。
この二つの軸が交錯する中で、ドル円は高値警戒と押し目買いが交錯する展開が続きそうだ。

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