✅ 高市首相誕生で政局一段落、焦点は日銀政策へ移行
🏛 政局:高市内閣が発足、景気対策期待で株高・円安
本日、高市早苗氏が正式に首相に就任。日本維新の会との連立合意を経て、政局はようやく安定の兆しを見せた。
就任会見で高市首相は、
「臨時国会では経済政策を最優先する」
「物価高と景気の両立を図る」
と述べ、物価対策と景気支援を両立する姿勢を強調。
この発言を受け、東京市場では株高・円安が進行した。
もっとも、日経平均は節目の5万円台には届かず。
市場では「一時的な“高市トレード”は一巡した」との見方が浮上しており、
今後は実体経済の回復と政策執行力が問われる局面に入っている。
💴 日銀:金融政策会合を控え、タカ派・慎重派の思惑が交錯
来週の日銀金融政策決定会合を前に、報道各社が相次いで観測記事を配信。
市場では利上げ時期を巡る思惑が交錯している。
- 高田日銀審議委員:「利上げの機は熟した」と発言(タカ派)
- 関係筋報道①:今年の成長見通しを小幅上方修正へ
- 関係筋報道②:「10月の利上げを急ぐ必要はない」との見解(慎重派)
これを受け、10月利上げ観測はやや後退。
一時的に円買いが入る場面もあったが、高市政権の財政拡張路線との温度差が注目されている。
さらに、新財務相に就任した片山氏が過去に
「120円台が日本経済の実力」
「円高のほうが望ましい」
と述べていたことから、政府・日銀・財務省の三者間の政策整合性が今後の焦点となる。
🌍 海外市場:材料難、カナダCPIが唯一の注目指標
今夜は主要国の経済指標が乏しく、カナダのCPI(9月)が唯一の注目材料となる。
- 前月比:-0.1%(前回-0.1%)
- 前年比:+2.2%(前回+1.9%)
インフレ加速が確認されれば、カナダドル買いが強まる可能性もあるが、
全体としては方向感の乏しい展開が続きそうだ。
💬 発言・企業決算スケジュール
欧州要人発言:
ラガルドECB総裁、レーン主任エコノミスト、エスクリバ・スペイン中銀総裁、
コッハー・オーストリア中銀総裁などが一連の会議に登壇予定。
米主要企業決算:
ネットフリックス、テキサス・インスツルメンツ、GE、GM、3M、コカ・コーラが発表予定。
政策テーマから企業業績・実体経済指標へ焦点がシフトする可能性もある。
💹 ロンドン市場:円売り優勢、ドル円151円台後半へ反発
ロンドン時間序盤、ドル円は151.10円から151.68円まで上昇。
高市首相の「経済対策最優先」発言が円売りを誘発した格好だ。
📊 ロンドン時間主要通貨レート
| 通貨ペア | 現在値 | コメント |
|---|---|---|
| USD/JPY | 151.64 | 円安+ドル高で上昇基調維持 |
| EUR/USD | 1.1613 | 本日安値更新、ドル高優勢 |
| EUR/JPY | 176.11 | ユーロ堅調も仏債警戒続く |
| GBP/JPY | 202.85 | 高値更新、リスク選好ムード |
✅ 総括
- 高市首相の就任で政局の不透明感はいったん沈静化。
- 市場の関心は日銀の金融政策判断へ移行。
- 政府・日銀・財務省の政策温度差が次の為替トリガーに。
- ドル円は151円台後半を維持できるかが焦点。
週後半は「円安一服」か「再加速」かを見極める局面に入る。