【週間損益】-18,466ドル|ドル高継続、関税交渉と選挙で揺れる通貨市場
2025年7月第2週のトレードは、ユーロドルに絞った限定的な運用となりました。リスク管理を優先した結果、ポジション数は控えめでしたが、読み違いが響き、最終的に18,466ドルの損失となりました。
🔍 来週の通貨(7月14日週)
💵 ドル円(USD/JPY):強い指標が地合いを固めるか
来週は米国からCPI・PPI・小売売上高・ミシガン大学指数といったインフレ・消費関連データが相次いで発表されます。数値が予想を上回れば、150円台を視野に入れた上昇が再加速する可能性も。
加えて、トランプ政権による関税協議の猶予延長により、7月のFOMCと日銀会合では政策変更は見送りと見られ、円売り・ドル買いが続きやすい地合いが想定されます。
なお、20日に予定されている参議院選挙の結果次第では、「与党過半数割れ → 減税期待 → 円売り」の流れが強まるリスクもあり、週末の円相場には警戒が必要です。
💶 ユーロドル(EUR/USD):当局のけん制と交渉が重石に
ユーロは、ECB副総裁デギンドスの「1.20超えは望ましくない」という発言を受けて、上値の重い展開が続いています。
来週は、17日のユーロ圏HICP改定値、18日のドイツZEW景況感といった指標が注目されるほか、米EU間の関税交渉の進展も焦点。内容次第で一時的なボラティリティの高まりが懸念されます。
💷 ポンド円(GBP/JPY):指標と財政懸念が交錯
ポンドは、16日に発表される英国CPIと、17日の**雇用統計(3〜5月期)**が短期の方向性を左右します。特に、コアインフレとサービス部門の動向にマーケットは敏感です。
また、英国財政の持続可能性に対する懸念が再浮上しています。英OBRの報告では、医療や年金支出に伴う債務膨張リスクが指摘され、ポンドの重しに。
さらに、米英間の通商協定の履行遅延や対中制裁措置も、外部要因として不安材料となる可能性があります。
🇨🇦 カナダドル円(CAD/JPY):CPIと通商交渉が試金石
カナダでは、15日にCPI(6月)の発表が予定されています。物価上昇率が引き続き2%を下回る場合、利下げ期待が一段と高まる見通しです。
加えて、米加間で進められている**通商合意交渉(目標21日まで)**も、CAD相場のリスク要因。交渉の行方によっては、カナダドルが上下どちらにも大きく振れる可能性があります。
市場は、年内2回の利下げをすでに織り込みつつあるため、ネガティブサプライズが出ると反応は限定的となるかもしれません。
🇦🇺 豪ドル円(AUD/JPY):据え置き後の雇用がカギ
豪中銀(RBA)は今月、予想外の金利据え置きを実施。これを受けて、豪ドルは対主要通貨でしっかりとした動きを見せています。
17日には6月の雇用統計が控えており、とくに常勤雇用の回復状況が、RBAの判断を支持する内容となるかが注目されます。
15日に発表されるウエストパック消費者信頼感指数も、先行指標として市場に影響を与える可能性があります。
NZドルについても、RBNZの利下げ打ち止め観測が高まり、オセアニア通貨全体に買いが入りやすい環境です。
📝 まとめ:方向性が見えにくい中での戦略構築
7月14日週は、複数の重要経済指標と通商・選挙イベントが重なるため、相場の振れ幅が大きくなりやすい1週間となりそうです。
- USD/JPY: 強めの米指標と日銀据え置きで上昇持続の見込み
- EUR/USD: 発言・交渉リスクで上値は限定的
- GBP/JPY: 財政懸念と政策リスクでボラ高
- CAD/JPY: CPIと通商交渉が材料に
- AUD/JPY: 雇用統計の内容次第でトレンド判断
📌 戦略のキーワード: 「材料整理」と「柔軟な反応力」。方向感の乏しい週こそ、感情に流されない冷静な判断とトレード精度が求められます。
あとがき
🦷 「口座」と「口内」は、似ている。どちらも放置すれば損失が広がる。
資産運用の世界にいると、痛感します。
人は、未来の自分に対して驚くほど「冷たい」生き物だと。
たとえば、歯の健康もその一つです。
「まあ、今は痛くないし」「忙しいからまた今度」
そんなふうに後回しにしているうちに、目に見えない損失が着実に積み重なっていきます。
実際、アメリカ心臓協会(AHA)は、重度の歯周病患者は心臓病のリスクが約25%高いと報告しています(2019年発表)。
また、アメリカ糖尿病学会(ADA)の研究では、糖尿病のある人は歯周病にかかるリスクが約2〜3倍とされ、さらに歯周病が血糖値のコントロールを悪化させることも分かっています。
さらに2020年の英国の研究では、口内細菌が肺に入り込み、誤嚥性肺炎を引き起こす危険性が高いことも指摘されています。特に高齢者にとっては命に関わる問題です。
では、我々はどうするべきか?
それは、FXとまったく同じです。
✅ 「小さな不調」にすぐ対処する(=損切り)
✅ 定期的なチェック(=ポートフォリオの見直し)
✅ 放置せず、早期のメンテナンス(=歯科健診・リスク管理)
歯が痛み出してからでは遅く、資産も損が拡大してからでは対処が難しくなります。
どちらも“予防”が最大のリターンを生む投資です。
「未来の自分」を“他人”のように扱うか、“味方”として守るか。
その差は、日々の小さな行動にこそ現れます。
今週も、お疲れさまでした。
あなたの「口座」と「口内」、両方が健やかでありますように。