ドル安継続の中、米求人件数と通商リスクに注目

~ ECBフォーラム・日銀人事も交錯する複合相場へ ~


✅ ドル安トレンドが鮮明に

今週の外為市場は、引き続きドル売り優勢の地合いでスタート。

リスクオフ一巡後の緩やかな流れながら、確実なドル安傾向が進行しています。


🇺🇸 米国材料:雇用指標と通商問題が波乱の種に

● 本日の注目経済指標(NY時間)

今晩は米重要指標が集中。とくにJOLTS求人件数は雇用統計の先行指標として市場注目度が高く、サプライズがあれば米債利回り・ドル相場に即反応が予想されます。

指標予想前回
ISM製造業景気指数(6月)48.848.5
JOLTS求人件数(5月)730万件739.1万件
製造業PMI(確報値・6月)
建設支出(5月)

● トランプ氏の発言リスクも再燃


💴 日本材料:日銀人事で円高圧力も

本日午後5時、増・新日銀審議委員(元三菱商事)の就任会見が予定されています。
前任の中村氏がハト派だったのに対し、増氏がタカ派色を示す場合、
「日銀のスタンス修正観測」=円買い要因に浮上する可能性。


🌍 国際要因:ECBフォーラムで主要中銀が集結

ポルトガルで開催中のECB年次フォーラム「変化への適応」では、各国中銀トップが政策を議論。
注目は「利下げサイクルの評価」と「ユーロ高容認姿勢」の有無。

登壇予定者(一部)

また、5月の欧州消費者インフレ期待の発表も控えており、ユーロ相場の方向感形成に影響を与える可能性があります。


🔎 注目すべき今週のチェックポイント

分野注目材料
✅ 米指標JOLTS求人件数(7/1)、雇用統計(7/3)
✅ 政治日米通商協議の行方、関税通告リスク(7/9期限)
✅ 中銀日銀人事の政策姿勢変化、ECBフォーラムでの利下げスタンス
✅ 市場テーマドル安トレンドの持続性、金利差・政策期待の変化

🧭 総括:ドル売り持続のなか、材料次第で“踏み込み”も

今週は米雇用・日米通商・中銀発言と市場テーマが交錯。
政治と経済の材料が同時進行する中で、ドル安がどこまで進行するかに注目が移りつつあります。

「日米金利差の収束」「日銀スタンスの変化」「通商問題の再燃」などが重なる場合、
クロス円は方向感に乏しいが、ユーロ・ポンドなどのドルストレートでの攻防が活発になる展開が予想されます。

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