実質的な今年の締めの週、主要中央銀行の政策が焦点に
今週の注目ポイント
今年の取引が実質的に締めくくられる重要な一週間。週後半には、米FOMC、日銀、英中銀といった主要中央銀行の金融政策決定会合が予定されています。各中央銀行の政策が市場の方向性を左右することから、注視が必要です。
- 米FOMC(12月13日)
- 予想:25bpsの利下げがコンセンサス。ターミナルレートや経済見通しの更新にも注目。
- 日銀(12月14日)
- 予想:利上げ見送りの観測が強まる。先週の関係者リーク報道により、12月利上げの可能性は低いとの見方が支配的だが、サプライズの可能性も排除できない。
- 英中銀(12月14日)
- 予想:今回は政策金利据え置きが有力。ただし、声明やインフレ見通しの変化には注意が必要。
今週の市場動向と注目イベント
フランス格下げとユーロ圏の影響
- ムーディーズがフランスの格付けを「Aa2」から「Aa3」に引き下げ。財政赤字の削減見通しが「非常に低い」と評価されており、フランス債利回りの上昇が予想される。
- 欧州市場での反応が焦点。ユーロ圏全体への影響も注視したい。
重要経済指標の発表
- 製造業・非製造業PMI(12月速報値)
- 米国、ユーロ圏、英国など主要経済圏で発表予定。フレッシュなデータとなるため、市場反応が敏感になる可能性が高い。
- カナダ住宅着工件数(11月)
- 建設需要がカナダ経済の見通しにどのような影響を与えるかを確認。
- ニューヨーク連銀製造業景気指数(12月)
- 市場予想はプラス10(前回31.2)。大幅な低下が見込まれており、ドル相場への影響が注目される。
発言イベント
- ラガルドECB総裁、デギンドスECB副総裁ら主要ECBメンバーの発言予定。今後の金融政策方向性に関する示唆があるか注目。
- NY終盤にはマックレムカナダ中銀総裁の講演も予定されており、カナダ金融政策の見通しが焦点に。
戦略と展望
本日は、23:45に発表される米製造業PMI後の値動きに注目しています。このデータは、米経済の現状を測る重要な指標であり、発表後の値動き次第でエントリーチャンスを探る予定です。
来週以降の市場ボラティリティは低下が予想されるため、今週の大きなイベントを通過した後のポジション調整に備えつつ、慎重なトレードを心掛けたいところです。
来週に向けたポイント
- 米FOMC後のドルの動向。ターミナルレート見通しがドル高の継続を後押しするか注目。
- 日銀会合後、円相場の荒い値動きが予想されるため、柔軟な対応が必要。
- 英中銀の据え置きがポンドに与える影響を見極めること。
今週の相場を締めくくる重要な一週間となるため、リスク管理を徹底して臨みたいと思います。