市況概要
昨日の海外市場では、ドル円相場が心理的な水準である160円を突破し、ニューヨーク取引終了時には約160.87の高値を記録しました。日本時間午後10時頃に神田財務官が「いつでも介入する準備がある」と発言したものの、市場の反応は薄く、その発言の影響は限定的でした。本日、ドル円は160.30付近まで反落しています。同様に、ドル全般の強さも一服し、EUR/USDは1.06台後半から1.07付近へ、GBP/USDは1.26台前半で小幅反発しています。
市場は明日の米国PCEデフレーター発表を待ち構えており、これまでのドル買いや円売りのポジションに調整が入りやすい状況となっています。
今後発表される経済指標
以下の経済指標が今後の海外市場で発表される予定です：
- フィリピン中央銀行政策金利（6月）
- スウェーデン中央銀行政策金利（6月）
- ユーロ圏消費者信頼感指数（確報値）（6月）
- ユーロ圏景況感（6月）
- 南アフリカ生産者物価指数（5月）
- トルコ中央銀行政策金利（6月）
- メキシコ失業率（5月）
- メキシコ貿易収支（5月）
- 米卸売在庫（速報値）（5月）
- 米実質GDP（確報値）（2024年第1四半期）
- 米耐久財受注（速報値）（5月）
- 米新規失業保険申請件数（6月16日 – 6月22日）
- 米中古住宅販売成約指数（5月）
- メキシコ中央銀行政策金利（6月）
新興国の中央銀行政策金利発表が多いですが、いずれも現状維持が予想されています。利下げを開始した中央銀行も、直近のインフレ圧力を受け、一旦様子見の姿勢を取ることが想定されます。
米国の経済指標発表は主に日本時間午後9時30分に集中していますが、明日の米PCEデフレーターの結果発表が待たれる状況で、極端な結果が出ない限り、今日のデータへの反応は薄いと予想されます。
予定されているスピーチとイベント
注目されるイベントとスピーチとしては、以下が予定されています：
- エストニア中央銀行総裁のミュラー氏およびスロバキア中央銀行総裁のカジミール氏によるイベント参加と講演
- イングランド銀行の金融安定報告書と議事録の公表
- オーストラリア準備銀行副総裁のハウザー氏が経済フォーラムに出席
- 米国の7年債入札（440億ドル）
- ジョージア州アトランタで開催される米国大統領選第1回テレビ討論会
市場戦略
本日は、ドル円が160円付近にある中で日本銀行が介入するかどうかに注目が集まります。介入があれば、一時的に米ドル売りが出る可能性がありますが、その効果は長続きしないと予想されています。ドル円は反発する見込みが高く、介入による下落時には買いを入れる計画です。
