【今夜の焦点】米CPIでドル相場は続伸か、それとも一服か?
今夜、日本時間21:30に発表される**米6月CPI(消費者物価指数)**が、市場の最大注目イベントとなっています。ドル高基調が続くなか、インフレ指標の結果が今後の相場を左右する重要なカギとなるでしょう。
✅ 米CPIのポイントと市場予想
- 発表時刻:日本時間21:30
- 対象月:6月
市場のコンセンサスは以下の通りです。
- CPI(前年比):+2.6%(前回+2.4%)
- コアCPI(除食品・エネルギー):+2.9%(前回+2.8%)
シナリオ別の影響予測:
- 予想超え(強い結果) → ドル買い加速、利下げ観測後退
- 予想下回り(弱い結果) → ドル売り優勢、利下げ観測再燃
トランプ前大統領は「インフレは十分に抑えられている」とSNSで繰り返し発信し、パウエルFRB議長に利下げや辞任を迫っています。CPIの結果次第では、再びトランプ氏のコメントが市場に“ノイズ”を与える可能性も。
✅ ドル相場の現状:小動きのなかで方向感待ち
- ドル指数(DXY)
- 東京時間:98.127で高止まり
- ロンドン時間:97.931へやや軟化
- **21日線(97.750)**が重要なサポート水準
- ドル円(USD/JPY)
- ロンドン午前:147.60~147.80でレンジ推移
- 米10年債利回りは4.41%台に小幅低下
- 他主要通貨
- ユーロドル:1.1693まで買い戻し
- ポンドドル:1.3456で高値更新
現時点では、CPI発表待ちで大きなトレンドは見られず、材料待ちの様子が鮮明です。
✅ カナダCPIも同日発表:CADの反応は限定的か
- 市場予想
- ヘッドラインCPI:+1.9%(前回+1.7%)
- コア中央値・トリム:+3.0%(前回並み)
インフレが2%を下回る場合、カナダドルの上値は限定的となり、むしろ利下げ観測が意識される可能性があります。
✅ 欧州・その他の注目指標
- ドイツZEW景況感指数(7月)
- 予想:50.4(前回47.5)
- 3月以来の50超え予想で、景気回復への期待感あり。
- そのほか
- インド:CPI・WPI
- スイス:生産者輸入価格
- カナダ:卸売売上高
→ いずれも市場への影響は限定的とみられます。
✅ 要人発言・イベントカレンダー
- FRB関係者
- ボウマン副議長、バー理事、バーキン総裁、コリンズ総裁が講演予定
- CPI結果を踏まえたコメントに注目
- 英中銀(BOE)
- ベイリー総裁の講演(NY時間終盤)
- 米企業決算シーズン入り
- JPモルガン、シティ、BNYメロン、ブラックロックなど大手金融の決算発表が集中
📌 今日の注目テーマまとめ
- CPIがドル相場の分岐点
- 上振れ → 利下げ観測後退、ドル高トレンド加速
- 下振れ → 利下げ思惑再燃、ドル売り圧力強まる可能性
- FRB要人発言や米企業決算が、CPI結果を受けた市場の反応を補強する可能性も。
👉 結論:今夜のCPI次第で、7月に入って続いてきたドル高の流れが継続するか、調整局面に入るかの分かれ道になります。イベント後のボラティリティ上昇に備え、短期トレードはリスク管理を徹底したいところです。