✅ 今週は円安一色、高市政策への期待続く 米CPIが方向感を左右するか
💴 円安加速:高市政権への期待が追い風
今週の為替市場は、円安が一段と進行している。
高市政権の発足を受け、市場では同政権の景気刺激策や財政出動への期待感が高まった。
高市首相は本日の所信表明演説で、
「経済最優先で政策を運営する」
と強調。
また、片山財務相が「財政規律の重心をプライマリーバランスから債務対GDP比へ移行」と発言し、
「財政拡大を容認する体制」への転換が意識された。
その流れを受け、東京市場ではドル円が152円台半ばから153円目前まで上昇。
市場では「高市=財政拡張+金融緩和維持」という構図が定着し、円売りが優勢な地合いとなっている。
💵 米CPI発表:市場の“静けさ”を破る材料となるか
このあとの海外市場では、注目の米9月CPI(消費者物価指数)が発表される。
米政府機関の一部閉鎖で他の主要指標が延期される中、
今回のCPIはFOMC前の貴重なインフレ指標として注目されている。
市場予想:
- 前月比:+0.4%(前回+0.4%)
- 前年比:+3.1%(前回+2.9%)
市場では依然として25bp利下げ観測が優勢であり、
予想通りの結果なら「イベント通過型の小動き」に終わる可能性が高い。
ただし、予想を大きく上回ればドル買い・円売り再加速、
下振れなら一時的なドル売り調整もあり得る。
CPIは、今週後半の相場方向を決定づける試金石となりそうだ。
📊 欧州・英国:PMI速報値が底堅く推移
欧州では、仏・独・ユーロ圏・英・米のPMI(10月速報値)が発表予定。
英国のPMIは製造業・サービス業ともに市場予想を上回り、
発表直後にはポンド買いがやや優勢となった。
ただし、ポンドドルは1.3300〜1.3330の狭いレンジ内で推移し、
上値を追う勢いは限定的。
全体的に方向感の乏しい欧州通貨相場が続いている。
💬 発言・イベント:ブラックアウトで静かな市場
- ナーゲル独連銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁が討論会に参加予定だが、
ECB・FOMCともにブラックアウト期間中のため、
相場を動かす発言は限定的とみられる。
米企業決算発表では、
インテル、Tモバイル、フォード、ブラックストーンなどが注目。
好決算が続けば株価を支え、リスク選好の円売りを後押しする可能性もある。
💹 市場概況(ロンドン時間)
ロンドン時間帯では、ドル円が152円台半ばで高値圏を維持。
ユーロドルは1.1600前後で横ばい、
ユーロ円は176円台後半を中心に小動きとなっている。
ドルインデックスは**99.05(+0.11%)**と、方向感に欠ける展開。
📊 主要通貨レート(ロンドン時間)
| 通貨ペア | 現在値 | コメント |
|---|---|---|
| USD/JPY | 152.93 | 高市政策期待と円売り継続で堅調 |
| EUR/USD | 1.1603 | CPI待ちで膠着気味 |
| GBP/USD | 1.3322 | PMI上振れも戻り限定 |
| GBP/JPY | 203.77 | 円安+ポンド反発で上昇基調 |
✅ 総括
- 高市政権の経済重視スタンスが円売りを後押し。
- 米CPIは「方向感を決める最終イベント」として注目。
- 予想通りなら材料出尽くし、サプライズなら乱高下リスク。
- ドル円は153円突破を試す一方、イベント通過後の反動にも要警戒。
- 相場全体は、円安地合いを維持しつつも慎重姿勢が強まっている。





