📘 日銀・植田総裁会見を通過、円安トレンドが一段と加速

―― 利上げ後もハト派色が残り、「材料出尽くし+失望」で円売り優勢 ――


■ 市場総括

日銀利上げと総裁会見を無難に通過し、円は売り直される展開

本日の日銀金融政策決定会合では、事前予想通り政策金利が 0.75%へ引き上げ られた。
利上げそのものはほぼ完全に織り込まれていたため、注目は 植田和男総裁の会見内容 に集中した。

しかし会見では、

と、市場が警戒していた“タカ派サプライズ”は見られず
このため、会見通過後は 材料出尽くし+失望的反応 から円売りが再加速した。


■ 円相場:会見後に円安が本格化

会見を消化する過程で円売りは勢いを増し、

と、円全面安の様相 が鮮明となっている。

市場の受け止めは明確で、

「利上げはしたが、その後の道筋は見えない」
「急ピッチな引き締めは期待しづらい」

という評価が優勢。
結果として、“利上げ=円高” という素朴な連想は完全に否定された形 となった。


■ なぜ円安が止まらないのか(整理)

今回の円安加速の背景は以下の通り:

つまり、
「利上げを材料にした円高」よりも「利上げ後の現実」を見た円売り が勝った構図。


■ ロンドン市場:円売りが持続

ロンドン時間に入っても円売りは止まらず、

と、会見後も円売りが継続
短期筋・海外勢ともに「円を買い戻す理由が見当たらない」との見方が強い。


■ 今後の注目点:円安はどこまで許容されるか

短期的には、

という環境から、一段の急伸はやや慎重 になりやすい。
ただし、

する限り、円安の基調自体は崩れにくい

次の焦点は、

となる。


■ 現在の主要レート(会見後)


✍ 総括コメント

日銀利上げと植田総裁会見を通過し、
市場は「利上げ後の日本」に冷静な評価を下した。
追加引き締めの明確な道筋が示されない限り、
円は“買われにくく、売られやすい通貨”であり続ける。
短期調整はあっても、円安基調は簡単には終わらない。

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