【トランプ関税第2弾発動、米国売りの兆しも──相場はなお“リスクオフモード”継続】
― 米債売り・ドル売り・株安、リスク資産の圧迫構造は変わらず ―
■ 米国への信認に揺らぎ?──第2弾関税発動で利回り急騰、市場の矛先は“米国売り”へ
本日、**トランプ前大統領による相互関税「第2弾」が発動。特に中国製品への関税が合計104%**にまで達し、世界的な貿易不安が再燃。
- トランプ氏は「70カ国から交渉依頼が来ている」と自信を見せるが、市場の警戒感はむしろ加速
- 米30年債利回りは一時5.00%台に急騰。これはリスク回避による“債券買い”から、“米国そのものへの不信”による“債券売り”へ構図が転換していることを示唆
- 一部マーケット参加者からは「米国売り相場の序章」との声も
📌 注目点:
→ 米債利回り上昇が今後も続けば、ドル売り・株売り・金買いの流れが一段と加速する可能性
■ ドル売り優勢:ユーロ・ポンドが上昇、オセアニアは脆弱
為替市場では、主要通貨に対するドル売りが加速。
通貨ペア | 現状 | 背景 |
---|---|---|
USD/JPY | 一時144.58 → 現在145円台前半 | 米債利回り急騰でも円買い優勢、ボラ高継続 |
EUR/USD | 1.10台後半へ上昇 | 安全資産+ECBの相対タカ派化が支援材料に |
GBP/USD | 1.28台前半へ上昇 | ドル売り主導、ポンド独自要因は乏しい |
AUD/USD, NZD/USD | 横ばい〜下落 | 対中国依存+リスク資産売りで弱含み継続 |
→ ドル安というよりも、「米国リスクそのものに反応する相場」となっており、為替では円・ユーロ・スイスの選好が継続
■ 今後の注目ポイント:米当局の反応と“市場の信認試し”のフェーズへ
📌 注目イベント・指標:
時間 | 内容 | 注目度 |
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16:00(JST) | 財務省・金融庁・日銀の三者会合 | 🔴 メッセージの内容次第で円買い強化の可能性 |
NY午前 | USTRグリア代表が米下院証言 | 🔴 トランプ関税の本音と軟化の兆しに要注目 |
NY午後 | FOMC議事録(3/18-19開催分) | 🔶 関税リスクがどこまで議論されたかに焦点 |
その他 | 米MBA住宅ローン申請指数、米卸売在庫など | 🔵 指標の重要度は関税リスクの前では低い |
📌 米10年債入札(390億ドル)も実施予定。入札不調となれば“米国売り”の流れに拍車をかける可能性あり。
■ トレード戦略:テーマは“リスクオフ継続”、ドル安+円買いベースに構築
🔑 本日以降の戦略的トレード構築:
通貨ペア / 資産 | スタンス | 注目水準 |
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USD/JPY | 戻り売り | 145.80〜146.20が壁、144.00再トライ視野 |
EUR/USD | 買い優勢 | 1.1090〜1.1120のブレイク有無に注目 |
GOLD(XAU/USD) | 押し目買い | 米債不安+インフレ警戒で2300〜2320を試す展開か |
AUD/USD, NZD/USD | 売り継続 | 弱さ鮮明、対CHF・対JPYでのショートも有効 |
📊 総括:
テーマ | 状況・戦略的視点 |
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トランプ関税 | 第2弾で市場動揺加速、米国売りの様相も強まる |
米債利回り | 長期金利が急騰、ドル売り材料として市場に波及中 |
為替市場 | 円・ユーロ・スイス優位、オセアニア脆弱化継続 |
戦略 | リスクオフ基調で“ドル売り・円買い”を軸に対応。テーマ変化ない限り継続優位 |