ドル安一服、次の方向性を探る局面:EUR・GBP売りに注目
東京市場の動向:下に往って来いの展開
東京市場では、トランプ次期大統領が次期財務長官にベッセント氏を指名したとの発表が注目を集めました。同氏は高関税政策には比較的消極的とされており、これが米物価高警戒の後退につながり、一時ドル売り・円買いの流れが強まりました。
- ドル円の動き:
- 先週末:154円70銭台。
- 今朝:154円台前半でスタートし、一時153円55銭まで下落。
- ユーロドル:
- 一時1.05台をつけるなどドル全面安の場面も。
その後はドル安一服で、円買いも強まり、不安定な動きとなっています。
次の展開を探るポイント
ベッセント氏の政策影響
- 減税や規制緩和には積極的で、これが米景気の鈍化懸念を緩和する可能性。
- 高関税政策については現実的な妥協点を見つける姿勢が予想され、ドルの押し上げ要因となり得ます。
感謝祭ウィークの影響
- 今週は目立った米指標発表がなく、木曜日は米感謝祭で市場が休場。
- 金曜日も連休を取る参加者が多く、薄商いの中で一方向への動きが出にくい状況。
- 例年通り、週前半から様子見ムードが強まる可能性。
主要通貨の展開
ドル円
- 見通し:154円台での推移が中心となり、方向感を探る展開。
- 注目点:
- 米株式市場の動向。
- 感謝祭ウィークによる流動性低下。
ユーロドル
- 見通し:先週の1.03台トライ後、1.05台まで反発。ただし、12月ECB理事会での大幅利下げ期待が上値を抑制。
- 戦略:やや下方向を意識しつつ、売り目線。
ポンドドル
- 見通し:英国の不透明な経済指標や地政学リスクの影響を受け、弱含み。
- 戦略:GBP売り目線を継続。
クロス円
- 見通し:ドル主導でやや不安定な動き。米株高でリスク選好が強まる場合、一時的に上値を試す展開も。
ウクライナ情勢の影響
ウクライナとロシアの戦闘が続く中で、ミサイル攻撃に対する市場の警戒感が高まっています。地政学的リスクが根強い状況が続く中、リスクオフの動きが再燃する可能性も。
本日の戦略
- EUR売り:ECB利下げ期待を背景に、ユーロドルの上値が重い状況を狙い売りを進める。
- GBP売り:英国経済の不透明感とリスクオフ要因でポンドの下落を重視。
- ドル円は様子見:薄商いの中で方向感が出にくいため、慎重に推移を見極める。
まとめ
本日は引き続きEUR・GBP売り目線を中心に、薄商いの中での突発的な動きに警戒を払います。地政学リスクと感謝祭による流動性低下を意識しつつ、柔軟な対応を心がけます。