中国の景気刺激策で安心感広がる、静かに週末を迎えるか

今週はドル高が進行しています。特に米小売売上高が予想を上回ったことで、米経済の強さが改めて市場に印象付けられ、米金融当局による大幅利下げの観測は後退しています。市場では段階的な利下げペースが織り込まれつつあり、ドルが引き続き強い動きを見せています。

円安の進行
円安も目立った動きの一つです。日銀と政府が利上げを急がない姿勢を明確にしたことが、円売り圧力を強めています。これに加えて、米国の利下げペースが緩やかに進行するとの見方がドル円を押し上げ、ドル円は150円手前まで上昇しています。ただ、150円付近では政府や財務相からの円安けん制発言があり、上値が重くなっている状況です。

ユーロとポンドの動向
ユーロとポンドにも売り圧力がかかっています。ポンドは予想以上にインフレ指標が鈍化したことで一時売られましたが、直後に発表された英小売売上高が強かったため、一時的な買い戻しも見られ、方向感が定まらない状況です。ユーロはドイツのマイナス成長見通しや、ECB理事会でのハト派的な姿勢が一因となり、引き続き売り圧力が強まっています。

中国株の一服感
リスク要因として注目されている中国株も、国慶節前の急騰後、期待感の剥落で反落していましたが、追加の景気刺激策の発表を受け、再び買い戻されています。これにより、中国市場に対する懸念はひとまず収まり、市場全体には安心感が広がっています。

今後の注目ポイント
本日予定されている経済指標は米住宅着工件数(9月)などで、昨日ほど大きな影響を与える指標は見当たらず、比較的静かな週末を迎える可能性が高いです。

発言イベント関連では、ECB専門家予測調査の発表、米国ではボスティック・アトランタ連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、ウォラーFRB理事などの講演が予定されています。

本日の戦略
植田日銀総裁のコメントから、日銀は当面の利上げを急がない姿勢を確認。この影響で再び円安が進行しており、タイミングを見計らって円売り目線でエントリーを考えています。

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