米大統領候補討論会を通過、次は米CPIが焦点

東京市場では、円高が進行しています。ハト派とされる中川日銀審議委員が金融緩和の調整に言及し、植田総裁の金融政策正常化の方針を踏襲しました。また、注目のトランプ対ハリスの米大統領候補討論会では、ハリス優勢の報道が出ており、トランプ=ドル高という図式から逆にドル売り圧力がかかっています。加えて、中国経済の低迷や原油相場の下落、暗号資産の売り圧力などが複合的に円買いを後押しし、ドル円は140.71円近辺の年初来安値を更新しています。

注目イベント:
次に焦点が当たるのは、日本時間午後9時30分に発表される米8月消費者物価指数(CPI)です。市場予想は前年比+2.5%で前回の+2.9%からの鈍化が見込まれており、コア前年比は+3.2%と前回と同水準が予想されています。インフレ指標が想定通り鈍化すれば、9月FOMCでの利下げを支持する材料となり、ドル売りの反応が予想されます。

しかし、発表前に円高・ドル安がさらに進むと、材料出尽くしで反動が入る可能性も視野に入れておきたいところです。

発言イベントとその他の指標:
本日は米金融当局者の発言はなく、ブラックアウト期間に入っています。他の指標としては、MBA住宅ローン申請指数、メキシコ鉱工業生産指数、米週間石油在庫統計などが予定されていますが、これらがドル相場に与える影響は限定的と見られます。

戦略:
ハリス優勢でドル安圧力が強まる中、午後9時30分に発表される米CPIに注目します。予想よりもインフレが低下すれば、さらなるドル売り圧力が加わり、ドル円が140円を割り込む可能性が高まると想定しています。

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