落ち着いた展開となるか 明日明後日の米物価統計待ちで
週明けのアジア市場は比較的静かな動きでスタートしました。ドル円やクロス円が上昇しており、先週のリスク回避の動きは一服しています。市場では、急激な円キャリー取引の巻き戻しがほぼ半分程度進んだとされ、これが相場の安定に寄与している模様です。しかし、日米金利差の存在は依然として大きく、相場が安定すれば再び低金利通貨売り・高金利通貨買いの流れが戻る可能性が高いでしょう。ただし、先週の大きな相場変動の影響で、投資家の姿勢は慎重さを増しているようです。
明日には米生産者物価指数(PPI)、そして明後日には米消費者物価指数(CPI)の発表が控えています。これらの指標は、米国の早期利下げ観測に大きな影響を与えるため、投資家はその結果を見極めたいという姿勢を取っていると考えられます。
現在は円安の動きが優勢ですが、海外市場でこの動きが継続するかどうかは、慎重に見極める必要があります。
本日発表予定の経済指標としては、インドの消費者物価指数(7月)と鉱工業生産指数(6月)、カナダの住宅建設許可(6月)、米国のニューヨーク連銀インフレ期待指数などが挙げられます。しかし、米物価統計の発表を控えているため、これらの指標に対する市場の反応は限定的になると予想されます。
発言イベントとしては、原油関連でOPECの月報が発表される予定です。また、今日は米国企業の決算発表は特に予定されていません。
米CPIの発表に向けて、徐々にドル売りの動きが強まる可能性があります。ドル円は引き続き売り目線で慎重に対応していきましょう。