週末は米PCEデフレーターに注目、月替わりを控えたドル相場の行方
今週は、ドル安の動きが一旦落ち着きを見せています。前週末のパウエル発言を受けたドル売りが強まった影響で、週明けにはさらにドルが売られる展開が続きましたが、その後はドル買いの流れに転じています。短期ポジションの調整に加え、月末特有のドル買いフローも影響しているようです。ドル円は143円台半ばを割り込んだ後、145円付近まで回復しています。一方、ユーロドルは一時1.12台に乗せたものの、再び1.10台後半に押し戻されています。
ドル指数は7月以降下落傾向にありましたが、現在は短期レジスタンスである10日線を上回る動きを見せており、ドル安の調整局面となっています。しかし、ドル相場の流れが本格的に変わるためには、米国の経済統計など、ドル買いを支えるファンダメンタルズの材料が必要です。
昨日のニューヨーク市場では、強い個人消費を背景に第2四半期の米GDP改定値が上方修正され、これがドル買いの動きを引き起こしました。本日は、米金融当局が注目するインフレ指標である米PCEデフレーター(価格指数)が発表されます。市場のコンセンサス予想は前年比+2.5%と前回と同水準であり、コア前年比は+2.7%と前回の+2.6%からわずかに上昇する見込みです。この結果により、ドル相場が大きく反応する可能性があります。
その他にも、米個人所得・支出(7月)、米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(8月)、米ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)(8月)、カナダ実質GDP(2024年第2四半期および6月)などが発表される予定です。
また、欧州時間にはシュナーベルECB理事やラトビア、リトアニア、フィンランド、エストニアの中銀総裁らが「ユーロ圏のインフレと金融政策」に関するイベントに参加する予定です。
戦略:
21:30に発表される米PCEコアデフレーターに注目が集まります。この指標はインフレに関する重要なデータであり、結果次第ではUSDが大きく動く可能性があります。特にドル円の動きに注目してトレードのチャンスを探っていく予定です。