⚠️ 米金融見通しに陰り、株安波及でドル円は“154円攻防戦”へ
📰 マーケット概況
米国株は前日の上昇から一転し、主要3指数がそろって大幅下落。
市場は「利下げ期待 → 失望」に切り替わりつつあり、投資家の慎重姿勢が強まっている。
下落の背景としては、
- FRB要人のタカ派コメントで12月利下げ期待が後退
- AI関連銘柄の高値警戒感から利益確定の売りが加速
- 政府閉鎖回避後も続く“指標空白期間”への不安定感
つなぎ予算成立で政治面は落ち着いたが、「経済の本当の状態が見えない」点がリスクオフに傾く要因となっている。
💱 為替:ドル円は155円手前で失速しレンジ入り
ドル円は155円にタッチ後、利益確定売りが入り反落。
現在は 154円台後半の狭いレンジにとどまっている。
| 通貨ペア | 現在値 | コメント |
|---|---|---|
| USD/JPY | 154.67 | 米株安で伸び悩むが、円キャリーは続く |
| EUR/USD | 1.1621 | GDP改定値待ちで小動き |
| GBP/USD | 1.3159 | 英財政不安が上値の重し |
ドル自体は強さを保っているものの、
株安と利下げ観測の揺れで、強弱材料が入り混じる相場となっている。
🇬🇧 ポンド:財政関連報道で一段安
ポンドは弱含み。
英FT紙が「所得税率引き上げを見送る可能性」を報じたことで、
財政運営への懸念が広がり、売り圧力が強まった。
- 英雇用やGDPは軟調
- BOEの12月利下げ観測が拡大
- 財政運営への信認低下も懸念材料
一度1.3108まで売られた後、1.32台まで持ち直したが、
再び失速しており方向感の出にくい展開が続いている。
🗓 本日の主な経済指標
| 時刻(日本) | 指標 | 内容 | 注目度 |
|---|---|---|---|
| 12:30 | 香港GDP(確報) | Q3 | ★ |
| 19:00 | ユーロ圏GDP(改定) | Q3 | ★★ |
| 19:00 | ユーロ圏貿易収支 | 9月 | ★ |
| 22:30 | カナダ製造業・卸売売上高 | 9月 | ★★ |
ユーロ圏GDPは据え置き予想だが、
大幅改定があれば短期的にユーロが動きやすい。
🗣 主要要人発言
| 氏名 | 所属 | 発言テーマ |
|---|---|---|
| エスクリバ総裁 | スペイン中銀 | 景気認識 |
| ブイチッチ総裁 | クロアチア中銀 | 金融政策 |
| レーン理事 | ECB | 物価動向 |
| ローガン総裁 | ダラス連銀 | インフレ分析 |
| ボスティック総裁 | アトランタ連銀 | 利下げ時期 |
| シュミッド総裁 | KC連銀(投票権あり) | 12月FOMCの見方 |
→ 年内利下げの可否に言及があれば、ドルは大きく動く可能性が高い。
🎯 トレード戦略(刷新版)
| スタンス | 戦略 | ねらい |
|---|---|---|
| 短期 | 154.80〜155.00で戻り売り | 株安の圧力から上値は重くなりやすい |
| 中期 | 154.20付近で押し目買い | 利下げ観測の後退は円安要因 |
| 警戒要因 | 米株の調整幅、FRB発言 | 小さな材料でもブレやすい |
🧭 まとめ(簡潔版)
- 米利下げ期待後退 → 株安 → ドル円は上値抑制
- しかし円キャリーは続いており、下値は限定的
- 週末前のポジション調整とFRB発言が相場の鍵
- 来週の米雇用統計がトレンド再起動の起点
📌 ドル円:154円台キープが当面の焦点
📌 株安が続けば円高圧力も
📌 大きな方向は雇用統計まで出にくい





