トランプトレードの持続性に注目:米株価指数が最高値を更新
昨日、週明けの海外市場では「トランプトレード」がさらに活発化し、ダウ平均、S&P500、ナスダックなどの米主要株価指数がそろって最高値を更新しました。ビットコインも最高値を記録し、イーロン・マスクのテスラ株も大幅に上昇。為替市場でもドル買いが強まり、特にロンドン市場以降でドル買いが進行し、東京市場では円売りが優勢となるなど、リスク志向が強まりました。
米中関係の懸念と市場の調整
本日は、トランプ政権が国務長官や国家安全保障担当補佐官などに対中強硬派を起用するとの報道を受け、米中関係の悪化が懸念されています。さらに、先週の中国全人代で期待されたほどの景気刺激策が発表されなかったことも再び注目されています。この影響で、香港株や上海株が売りに押される展開となり、為替市場でも円安の流れが一服。ドル円は154円台に乗せたものの、すぐに153円台に戻り、クロス円も上値が重い展開となっています。
トランプトレードに対する調整と介入警戒感
対中関係の悪化やトランプ政権の政策リスクが注目される中、急速な上昇に対する調整が入る可能性があり、「トランプトレード」の一時的な休止が予想されます。ただし、「トランプトレード」というテーマは相場に広く浸透しやすく、息の長い市場テーマになる可能性もあります。本日はその調整の度合いに注目が集まっています。
本日の注目経済指標と発言イベント
本日、発表予定の主要な経済指標は以下の通りです。
- ドイツ:消費者物価指数(10月確報)、ZEW景況感指数(11月)、経常収支(9月)
- イギリス:ILO失業率(9月)、週平均賃金(9月)、失業保険申請件数(10月)
- 南アフリカ:失業率(第3四半期)、製造業生産高(9月)
- ブラジル:小売売上高(9月)
- カナダ:住宅建設許可(9月)
また、本日は以下の金融当局者の講演やイベントも予定されています。
- オーストリア中銀総裁 ホルツマン
- フィンランド中銀総裁 レーン
- 英中銀チーフエコノミスト ピル
- ポルトガル中銀総裁 センテノ
- ECB理事 チポローネ
- FRB理事 ウォラー
- リッチモンド連銀総裁 バーキン
- ミネアポリス連銀総裁 カシュカリ
ビットコインとAUDの動向に注目
暗号通貨の中でビットコインは引き続き注目される存在です。対中関係の悪化が懸念される中、豪ドル(AUD)にも売り圧力がかかっており、こちらも注視すべきポイントです。