ドル円は堅調地合いを維持するか?
東京市場でドル円は安値から反発し、リスク選好の動きが円売りを誘発しました。上下に大きな方向感が出にくい展開が続いていますが、145円台での買い支えが確認されているため、上方向へのリスクが高まっているように見えます。
今週金曜日には、植田日銀総裁が国会閉会中審査で答弁する予定であり、その内容が注目されています。総裁は、今後の政策について「データ次第」との姿勢を維持する見込みが高いですが、利上げ継続への前向きな発言があれば円買いが進む可能性があります。しかし、短期金利市場の織り込み状況を見る限り、円が売られやすい地合いが続いています。
警戒すべきポイントとしては、明日23時に発表予定の米労働省年次改定での雇用者数大幅下方修正が挙げられます。一部では、最大100万人規模の修正が噂されていますが、昨年の改定が噂よりも小幅にとどまったこともあり、今回はどの程度の修正があるかは不透明です。もし大幅な下方修正が行われた場合、ドル売りが進む可能性が高いため、上値を抑える要因となるかもしれません。
ドル円は147円台を中心に148円をトライするかどうかがポイントとなりそうです。クロス円も同様に上方向への意識が強まっています。特にユーロ円は164円をトライする動きを警戒する必要があります。
また、今日この後のスウェーデン中銀(リクスバンク)金融政策会合では、5月以来の追加利下げが見込まれています。さらに、ジャクソンホール会合出席のため当初予定を22日から前倒しして行われるトルコ中銀の金融政策会合では、据え置きが見込まれています。
本日の注目イベント:
21:30にカナダの消費者物価指数(CPI)が発表される予定です。この結果がCADの動きに大きな影響を与える可能性があります。昨日のCADJPYの売りポジションはすでにストップアウトしてしまいましたが、CPIが予想以上に落ち着いている場合、CAD売りが加速する可能性がありますので、注意が必要です。