ドル円・クロス円の展望:上値は重く、明日のイベントを前に静観
昨日、米国労働省労働統計局(BLS)が年次改定を発表し、2023年4月から2024年3月までの雇用者数が81.8万人下方修正されました。この期間の雇用は290万人の増加が見込まれていたため、約28%の下方修正となります。
これを受けて、米国市場では利下げ期待が一層強まりましたが、利下げ自体はすでに織り込まれており、市場の注目は0.50%の利下げが実現するかどうかに移っています。現時点では、短期金利市場において0.25%の利下げが優勢であり、この点が相場への影響を抑えています。
市場は、明日行われるパウエル議長のジャクソンホール会議での講演に注目しており、それまでの間は動きが抑えられる可能性が高いです。本日はドル円が145円を挟んだ狭いレンジで推移し、戻り売りの意欲が見られるものの、下押しにも慎重な動きが予想されます。
ユーロドルとユーロ円の展望
ユーロドルは1.11台半ばを中心に推移しています。一方、ユーロ円については下方向への警戒感が強まっており、現在の162円を挟んだ展開から、161円台半ばを割り込むとさらに下落する可能性がありそうです。
本日の注目ポイント
本日、雇用者数の下方修正によりUSD売りのムードが広がっています。ただし、今夜21:30に発表される米国PMIが相場に再度大きな影響を与える可能性があり、注意が必要です。