今日の注目イベントは、日本時間午後11時から予定されているパウエルFRB議長の上院銀行委員会での半期に1度の金融政策報告に関する議会証言です。通例として、その数時間前には事前テキストが報じられることが多く、ある程度の内容は先に知ることができるでしょう。ただし、米大統領選を控えたタイミングでの証言であるため、議員からの質問には政治的な意図や有権者目線が含まれる可能性があります。パウエル議長の受け答えに注目です。
先週金曜日にパウエル議長はECBのフォーラムに出席し、「物価はディスインフレ傾向を示し始めたが、インフレが2%まで下がることを確信するために最近のデータをもっと見たい」と述べ、利下げに対して慎重な姿勢を示しました。今週の11日には最新の米消費者物価指数(CPI)の発表が予定されており、その結果も注目されています。
今日の市場見通し
パウエル議長の議会証言までは、市場は様子見の姿勢となるでしょう。今日発表される主な経済指標は、メキシコの消費者物価指数(6月)程度で、英欧の主要経済指標の発表はありません。
発言イベント関連では、東京午後に日銀が「債券市場参加者会合」を開催します。次回の日銀決定会合で債券購入の減額が発表される見込みですが、その額がどの程度減額されるのかが注目されます。また、欧州ではパネッタ伊中銀総裁やチポローネECB理事の講演が予定されています。米国ではパウエル議長の証言の他に、バーFRB副議長とボウマンFRB理事が金融包摂について講演を行います。さらに、バイデン米大統領のスピーチと米3年債入札(580億ドル)が実施されます。
(出所:みんかぶ)
トレード戦略
本日はパウエル議長の議会証言に反応して米ドルに突発的な動きが出る可能性がありますが、その後はトレンドが続かずレンジ相場になると予想しています。