今週はドル買いが優勢です。昨日のパウエルFRB議長の半期議会証言では、「より良いデータがあればインフレに対する信頼が高まる」と述べ、利下げ開始にはさらなるインフレデータの確認が必要との姿勢を示しました。これに対して市場はドル買いで反応しましたが、週明けからのドル買い傾向は、先週までのドル安に対する調整の色が強い展開となっています。明日の米消費者物価指数(CPI)の発表待ちの状況です。
米消費者物価指数(CPI)の予想
明日の米CPIについて、現時点での市場予想は前年比で+3.1%と、前回の+3.3%からの伸び鈍化が見込まれています。しかし、コアCPIの前年比は+3.4%と前回と同水準が予想されています。前月比ではコアCPIもプラス圏が想定されています。これにより、「インフレに鈍化傾向が見られる」と「インフレの進展は停滞している」の両方の解釈が可能です。問題は市場の反応と解釈にあります。
本日の経済指標とイベント
本日の海外市場で発表される主な経済指標は以下の通りです:
- トルコ雇用統計(5月)
- トルコ鉱工業生産指数(5月)
- 米MBA住宅ローン申請指数(6月29日 – 7月5日)
- 米卸売在庫(確報値)(5月)
発言イベント関連
発言イベントとしては、以下のスケジュールが予定されています:
- ナーゲル独連銀総裁、ピル英中銀チーフエコノミスト、マン英中銀委員の講演
- パウエルFRB議長が下院金融サービス委員会での半期議会証言
- ボウマンFRB理事とグールズビー・シカゴ連銀総裁の「Fed Listens」イベント開会挨拶
- 米10年債入札(390億ドル)
- 米週間石油在庫統計
(出所:みんかぶ)
東京市場の動向
東京午前にはNZドルが急落しました。NZ中銀が政策金利を5.50%で据え置いた一方、総合インフレ率が今年後半に1%から3%の目標水準に回帰する見通しを示したことが原因です。インフレ率が目標水準で落ち着けば利下げが連想されるため、今週はNZドルの売りタイミングがあれば入れていく予定です。
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