今週のドル円相場は159円付近から161円台へと水準を上げてきている。値幅自体は2円強とそれほど急激ではないが、心理的水準かつ前回の介入ポイントだった160円をクリアしたことが市場にインパクトを与えている。週を通じてクロス円も上昇傾向を示しており、ユーロ円は172円台まで上昇、ユーロ発足以来の最高値を記録している。円相場主導の展開となるなかで、政府・日銀による介入警戒感も次第に高まっているようだ。
きょうは米金融当局の行動にとって重要な指標である米PCEデフレータ(価格指数)が発表される。市場予想は前年比+2.6%と前回の+2.7%から若干の鈍化が想定されている。コアデフレータについては前年比+2.6%と前回の+2.8%からの鈍化予想となっている。注目は、発表後の市場反応だ。インフレ鈍化傾向が継続しているとみるのか、粘着質なインフレが残っているとみるのか。結果次第ではあるが、イベント通過後に介入が入りやすいとの見方もあり、ドル円相場を中心とした変動には注意しておきたい。
また、週末30日にはフランスで国民議会選が実施される。世論調査ではルペン氏率いる極右勢力の優勢には変化はみられていない。マクロン大統領の与党勢力の敗北が必至とみられている。ただ、大統領は辞任を否定しており、フランスの政治は外交面と国内経済面で異なる政治勢力が担うこととなりそうだ。週明けには結果内容の分析とともに、フランス国債の反応をチェックしたいところだ。
このあとの海外市場で発表される経済指標は、KOFスイス先行指数(6月)、ドイツ雇用統計(6月)、南ア貿易収支(5月)、ブラジル雇用統計(5月)、カナダ実質GDP(4月)、米個人所得・支出(5月)、米PCEデフレータ(5月)、米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(6月)、米ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)(6月)などが予定されている。
発言イベント関連では、日銀国債買い入れ日程(7月-9月)、為替介入実績(5月30日-6月26日)などが発表される。ビルロワドガロー仏中銀総裁、バーキン・リッチモンド連銀総裁、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁、ボウマンFRB理事などの発言機会が予定されている。
(出所:みんかぶ)
本日は、米大統領選に向けたバイデンVSトランプ討論会が行われ、トランプ氏優勢とみられたことから米ドル高に振れています。
ただ、今週は米ドル高が続き現在は週末という事もあり、利益確定の反対売買がある程度出ると想定。
また、先ほど財務省 為替介入額はゼロ円(5月30日から6月26日まで)と報じられていることから、まだ日銀介入の余力があると考えられ、ドル円は売りが入りやすい状況。