📘 米雇用統計後も方向感定まらず
― 英インフレとFRB発言が次のトリガーに ―
■ 市場概況:弱めの雇用統計も、ドルは売り切れず
昨日発表された米雇用統計は、総じて弱含みの内容だった。
- 非農業部門雇用者数
→ 10月分は減少、11月分は増加と方向感に欠ける結果 - 失業率
→ 4.6%(予想4.5%) と市場予想を上回る悪化
通常であればドル売りが加速しやすい組み合わせだが、
今回は政府機関閉鎖の影響でデータの信頼性が低いとの見方が強く、
市場の反応は限定的にとどまった。
結果として、
- 初動のドル売りは続かず
- その後はポジション調整的なドル買い戻し
が優勢となり、東京市場ではややドル高寄りの推移となっている。
■ 現在のマーケットポジション:イベント前の“整理局面”
米雇用統計を通過したことで、短期的な材料は一巡。
市場はすでに、
- あす:BOE・ECB理事会
- 金曜:日銀金融政策決定会合
という大型イベントを見据えた様子見モードに入りつつある。
その中で本日注目されるのは、
- 欧州時間:英国インフレ指標
- NY時間:FRB高官発言
という“中規模だが相場を揺らしやすい材料”だ。
■ 英インフレ(11月):鈍化か、粘着性か
市場予想は以下の通り。
- CPI前年比:+3.5%(前回 +3.6%)
- コアCPI前年比:+3.4%(横ばい)
- サービスCPI前年比:+4.5%(高止まり)
総合インフレは鈍化が見込まれる一方で、
- サービスインフレの粘着性
- 昨日の英雇用統計で確認された賃金の強さ
が、BOEの判断を難しくしている。
市場では明日のBOEについて、
- 利下げ決定が優勢
- ただし 票割れ(僅差) の可能性が高い
との見方が多い。
👉 CPIが予想以上に強ければ、
ポンドは「売られにくい」反応を示す可能性がある。
■ NY時間:FRB高官発言がドルの短期方向を左右
本日はFRB内のスタンスの違いが意識されやすい。
予定されている主なイベント:
- ウォラーFRB理事:経済見通しに関する講演
- ウィリアムズNY連銀総裁:会議開会挨拶
- ボスティック・アトランタ連銀総裁:討論会参加
FOMCを通過した直後だけに、
- 利下げペースへの言及
- 雇用減速に対する評価
といった発言が出れば、
ドルは神経質に上下しやすい。
あわせて、
- 米20年債入札(130億ドル)
- 米週間石油在庫
といった金利・インフレ連想材料にも注意したい。
■ 通貨別短期見通し
◇ ドル円(USD/JPY)
- 雇用統計後の買い戻しで 155円台前半
- ただし
- 日銀会合
- 米利下げ観測
を控え、上値追いは限定的
▶ 154.50~155.50円のレンジ意識
◇ ユーロドル(EUR/USD)
- 雇用統計後のドル高で上値重い
- ECB理事会待ちで方向感は乏しい
▶ 1.16後半~1.17前半の持ち合い
◇ ポンドドル(GBP/USD)
- 英CPI次第で反応が分かれやすい
- インフレ鈍化 → 利下げ観測再燃で下押し
- インフレ粘着 → 下げ渋り・短期反発も
■ 総括:きょうは“次のイベントへの橋渡し”
- 米雇用統計は弱めも、ドルの方向性は定まらず
- 本日は 英CPI × FRB発言 が短期材料
- 本格的なトレンドは
👉 BOE・ECB・日銀会合待ち
短期は神経質、基本スタンスは無理をしない様子見。
相場は「次の一手」を探している段階にある。





