📉 雇用統計の失速でドル買い一服、今週は材料難で様子見か

先週は、強めの米GDPやADP雇用統計を受けて、米経済の底堅さが意識され、ドルは全体的に買い優勢の展開となっていました。市場では「FRBはしばらく金利を据え置くだろう」という見方が支配的で、ドル円などは上昇基調を維持。

しかし、週末に発表された米雇用統計（NFP）が予想を大幅に下回る結果となり、しかも過去2か月分の数字も下方修正されたことで、市場のセンチメントは一気に反転。米景気の減速を懸念する声が広がり、ドル売りが加速しました。

また、トランプ政権が統計改竄疑惑の火種を再び抱える形となったことで、経済指標に対する市場の信頼も揺らぎつつあります。

米株市場は、雇用統計の悪化を受けて一時的に売られましたが、利下げ期待の再浮上により、結果的には底堅さを保ちました。週明けの株先物も反発基調で始まっており、過度なリスクオフには至っていません。

ただし、経済の方向感がつかみにくい状況が続いており、「不透明な相場」であることに変わりはありません。今週は材料に乏しく、調整主体のレンジ内取引になりやすい展開が予想されます。

日付	国・地域	指標・イベント名	注目度	影響見込み
8/4 (月)	🇹🇷 トルコ	消費者物価指数・生産者物価指数（7月）	★★	新興国通貨全体への感応はやや限定的
8/4 (月)	🇨🇭 スイス	製造業PMI（7月）	★	スイスフラン単体への影響が中心
8/5 (火)	🇺🇸 米国	製造業新規受注（6月）	★★	米景気判断材料としてはやや後方指標
8/5 (火)	🇺🇸 米国	耐久財受注・確報値（6月）	★	市場へのインパクトは小さい見込み