💹 欧州PMIは英・独が失速、フランスだけが一人気を吐く──週末前の息切れ相場でドル円は伸び悩み
─ 連休前の手仕舞いが重石、だが上方向の“火種”は消えていない
■ ドル円:休日前の解消売りが優勢、ただし反撃の余地は残存
週末を控えた東京市場では、
参加者がポジションを軽くする動きが先行。
ドル円は午後にかけてじわじわと上値が重く、
典型的な“連休モード”の値動きとなった。
- 3連休 → 手仕舞いが出やすい地合い
- その一方で、海外時間は
「今日は介入が出にくいだろう」
という読みが広がると、買い戻しが急に入りやすい構図
今朝の片山財務相は円安牽制発言を強めたが、
「介入はオプションに含まれる」
「過度な変動には対応」
「日米声明に沿って行動」
市場の反応は一瞬のみ。
口先だけではトレンドは変わらないことを改めて示す形となった。
➡ 介入観測が薄れれば、逆に上値トライに勢いがつく可能性も高い。
● 予想レンジ:156円後半〜157円半ば
連休明けに向けて“上方向の地合い”は依然として生きている。
■ クロス円:総じて調整色、短期筋の戻り売りが入りやすい
● ユーロ円
- 昨日:182円台まで上昇
- 現在:181円台半ば中心
- 日中:181.30円を一度割り込む
- 上値:181.50円付近が固く、壁として意識されやすい
➡ ボラは落ち着きつつあり、上値は重い。
● ポンド円
- 昨日206.86円の高値 → 今朝206円割れ目前
- 午後は206.00円付近で頭打ち
- ただし短期的には 206.50円を試す力 は残る
➡ 上昇しても“売り手が待っている”相場。
■ ユーロドル:1.15台の箱に閉じ込められ、反発は限定的
ユーロドルは、
1.15台を中心に身動きのとりづらい展開。
- 下値は固い
- しかし上値も遠い
- 結果、反発しても“1.15台の範囲内で往復するだけ”の可能性が高い
決め手に欠けるため、今後も短期レンジが基本線。
■ ポンドドル:1.31をかすめる可能性は残るが、英予算案が重石に
ポンドドルは上方向に小さな余地を残すが、
来週の英予算案発表を控えて市場は慎重姿勢。
- 1.31をうかがう
- しかし“伸びしろ”は狭い
- 警戒感の方が勝ってしまう相場
➡ 上値は追いづらく、上昇しても限定的。
🔍 欧州PMI(速報)──英・独が揃って減速、フランスの数字だけが市場を驚かせる
欧州全体で明確な方向性が出なかったPMIだが、
国別では以下のように結果が分かれた。
■ 英国(11月PMI速報)
- 製造業:予想外に持ち直す
- サービス業:市場予想を下回る弱さ
- 総合:想定以上の低下
→ 発表後、ポンドドルは上昇をすべて吐き出す。
■ ドイツ(11月PMI速報)
- 製造業:悪化
- サービス業:悪化
- 総合:悪化
→ 文字通り“全面的に弱い数字”。
それでもユーロの反応は控えめで、すでに織り込み済みの雰囲気。
■ フランス(11月PMI速報)
- 製造業:悪化
- サービス業:市場予想を大きく上回る改善
- 総合:予想以上の伸び
→ 発表後、ユーロドルは 1.1552近辺までじわり上昇。
英・独が沈む中、
フランスだけが“唯一の青空”を見せたかたち。





