📘 材料難の週明け、FOMC控え“静かな緊張”が支配
ドル円は155円台前半で往来、方向感の欠如続く
【1】全体相場:週明けは“FOMC待ち一色”、市場は小動き
週明けの海外市場は材料に乏しく、値幅も限定。
- 欧州の目立った指標は 独鉱工業生産のみ
- NY時間も主要指標はほぼ不在
- 参加者は 「FOMCの結果次第」 の構えで積極的に動かず
➡ 債券・株式ともに様子見の中、為替も方向感が出ない典型的なFOMC前相場。
【2】ドル円:円高圧力は続くが、報道の鮮度は低下
東京時間、ロイターは
「日銀が12月利上げに踏み切る公算が大きい。政府も容認」
と報道。
これを受け ドル円は一時30銭の円高。
ただし――
植田総裁が既に「12月会合で利上げ議論」と発言しているため、新味は乏しく、安値更新には至らず。
✔ 円買い圧力は続くが、“上乗せ材料”であり、決定打にはなりにくい。
【3】NY時間:注目はNY連銀インフレ期待
本日の米指標は小粒。
主材料
- NY連銀1年インフレ期待
→ 低下傾向ながら「3%割れしない粘着性」が焦点
市場はすでに
✔ 12月利下げを完全織り込み済み
であり、単独指標で相場が大きく変わる可能性は低い。
米3年債入札(580億ドル) には警戒感。
金利が動けば為替も動きやすい。
【4】欧州・英国:発言はあるがトレンド形成力は弱い
ECB
- チポローネ理事
- ビルロワドガロー総裁
→ 金利据え置きが既定路線のため、サプライズなし。
BOE
- テイラー委員、ロンバルデッリ副総裁が講演
→ 来週利下げ9割織り込みのため、ハト派発言ならポンド軟化も。
【5】ロンドン序盤:米金利反発でドル買い戻し
米10年債利回りが 4.12% → 4.14%台 に上昇し、ドル買い戻しが優勢。
主要通貨の動き
- USD/JPY:155.46まで反発
- EUR/USD:1.1672 → 1.1650へ反落
- GBP/USD:1.3347 → 1.3319へ軟化
株価は欧米ともに前週末付近で揉み合い。
➡ 市場全体が「動きたくない」ムードを強く反映。
【6】本日の主な材料(簡易カレンダー)
欧州
- 独鉱工業生産(10月)
米国
- NY連銀1年インフレ期待
- 米3年債入札(580億ドル)
その他
- ECB・BOEの要人発言
➡ FOMC前の調整相場で終始する公算が大きい。
【7】本日の総括:主役は“FOMCまでの時間”
今日の相場を支配するテーマは明確:
✔ 材料不足
✔ FOMC待ち
✔ 米金利小反発でドル買い戻し
中期の構図は変わらず:
- 日銀12月利上げ観測 → 円高
- 米12月利下げ確度87% → ドル安
➡ ドル円は戻りが入っても、上値は重い展開が続く可能性が高い。
🔍 本日の注目ポイント(結論)
- 海外勢が日銀報道をどう消化するか
- 米金利(特に10年債)の方向
- NY連銀インフレ期待
- FOMC前のポジション調整による“飛び火的な値動き”





