円相場は“政治と米国”の二重支配へ──トレンド相場の入口に立つ1月後半
✅ トレードサマリー(1月12日〜1月16日)
📊 週間損益:-28,371 USD
📉 マーケット所感
今週の相場は、「方向は合っているが、入る場所が極めて難しい」局面だった。
円高方向という読み自体は正しかったものの、戻りの強さが異常に大きく、
ポジションを長く持つほど消耗する構造になっていた。
いまの相場は、
- トレンドが出ても継続しにくい
- 逆行のスピードが速い
- 介入・政治発言・海外ヘッドラインが常に上空を飛んでいる
という「極端に神経質な相場」へ完全に移行している。
GOLDとBTCは依然として資金の逃げ場として注目されているが、
同時にボラティリティも異常値に入りつつある。
これ以降は、
- エントリー回数を減らす
- ストップを極端に浅く
- 取り逃げ前提の戦略
に切り替え、「当てにいく相場”ではなく“守りながら取る相場」として対応する。
📊 直近相場の再構築(1/12〜1/16)
この期間の為替は、経済指標ではなく
**「日本政治 × 米国スタンス」**が完全に主役だった。
相場の本質は以下の一本線で説明できる。
日本は財政拡張路線に傾斜
→ 国債売り
→ 円の信認低下
→ 円売り加速
これを決定づけたのが、高市首相による早期解散・総選挙観測だった。
ドル円は一時159円台半ばまで上昇し、
市場は160円を“次の政治水準”として意識し始めた。
しかし、ここでブレーキ役が登場する。
- 片山財務相
- 三村財務官
- ベッセント米財務長官
が揃って円安を牽制。
「無制限に円安を容認しない」シグナルが明確に入ったことで、
円安は進むが、一直線では行かない
上では必ず政治的な巻き戻しが入る
という相場構造が完成した。
🌍 ユーロは「地政学リスク通貨」へ格下げ
ユーロドルは1.1593まで下落。
原因はインフレでも景気でもない。
グリーンランド問題を起点とした
米欧対立の“軍事・通商リスク”
これによりユーロは、
- 安定通貨
から - 地政学リスクを抱えた通貨
へとポジションを落とした。
🔮 1月19日週:相場テーマは三つだけ
これからの相場は、複雑に見えて実はシンプルだ。
① 日本政治
② 米国の為替スタンス
③ 中央銀行イベントウィーク
この三本柱しかない。
💱 USD/JPY 戦略視点
想定レンジ:157.00 – 162.00円
▶ 基本構造
円は「構造的に弱い」
介入はあっても“時間稼ぎ”でしかない、というのが市場の共通認識。
解散総選挙が正式化すれば、
- 財政拡張
- 財政悪化懸念
- 円売り定着
という流れが再点火する可能性が高い。
▶ 最大リスク
それでも唯一、円高を引き起こせるのは「米国」だけ。
- 米財務省の円安牽制
- トランプ関税の最高裁判断
- 為替是正圧力
が同時に出れば、
ドル円は一瞬で数円単位の逆回転が起き得る。
▶ 値動きの性格
下:ゆっくり、押し目は浅い
上:急、しかし政治で叩かれる
つまり、
上は追うな
下は拾われやすい
非常にいやらしい相場。
💶 EUR/USD
想定:1.1300 – 1.1700
米欧対立が続く限り、戻りは売られやすい。
1/23 PMIが弱ければ、再び下方向へのトリガーになり得る。
💷 GBP/JPY
想定:210.50 – 215.50
完全な「イベント通貨」。
- 英雇用
- 英CPI
- 英小売
どれか一つで金利観測が動き、
円要因と重なると爆発的な値動きになる。
🍁 CAD/JPY
想定:112.50 – 115.50
下支え:利下げ打ち止め観測
上値リスク:USMCA再交渉ヘッドライン
政治に振られる資源国通貨。
🦘 AUD/JPY
想定:103.00 – 108.00
本命はCPIとRBA。
ただし短期は円相場の“付属品”として動きやすい。
🇳🇿 NZD
最大材料:1/23 CPI
新体制RBNZの政策スタンスを決める重要指標。
🇿🇦 ZAR/JPY
想定:9.40 – 9.90
商品市況より、
円相場 × リスク選好
に最も反応しやすい高感度通貨。
🗓 重要日程(インパクト順)
- 1/19(月)
高市首相会見/中国GDP(米休場) - 1/22(木)
ECB議事録/米GDP確報/PCE - 1/23(金)
日銀会合/植田総裁会見/日本CPI/欧米PMI速報
🧠 総まとめ
今の相場は、
- テクニカルでも
- ファンダメンタルでもなく
完全に「政治構造相場」に入っている。
ドル:主役
円:政治リスク通貨
ユーロ:地政学リスク通貨
GOLD:逃避先
BTC:投機資金の受け皿
トレードで勝つには、
予測精度より
“踏みとどまれるかどうか”
の勝負になってきている。
「当てる」より
「壊れない」ことが最優先の局面。
📜 あとがき|「運動が心を整えるように、ルールが不安を整える」
今週もFX週報をお読みいただき、ありがとうございます。
最近の学術レビューでは、運動がうつ症状の改善において、心理療法と同程度の効果を持つ可能性が示されました。
薬やカウンセリングだけでなく、「体を動かすこと」そのものが、脳と神経系を整え、心の状態を安定させるという結果です。
これは、お金の不安やトレードのストレスにもそのまま当てはまります。
🧠 不安は「考えすぎ」より「動かなさ」から生まれる
心理学では、抑うつや不安は
「行動量の低下」と強く結びついていることが知られています。
動かないほど、思考は内側にこもり、
不安や恐怖は増幅していきます。
相場でも同じです。
・ルールが曖昧
・検証が止まっている
・振り返りをしなくなる
こうした“思考だけで動かない状態”が続くと、
不安は現実以上に大きくなっていきます。
📊 トレードにも「運動」の役割が必要
運動が
「神経系をリセットする行為」
であるならば、
トレードにおける
・検証
・記録
・ロット調整
・ルール確認
は、心を整える“精神の運動”です。
勝つためというより、
「不安を溜めないための行動」と考えた方が本質に近いかもしれません。
☕ 完璧を求めず、継続できる形を
研究でも強調されているのは、
「運動は誰にでも万能ではないが、続けられる形が重要」という点です。
トレードも同じです。
完璧な手法より、
自分が無理なく守れるルールの方が、
不安を減らす力ははるかに強くなります。
お金の不安は、
「資金の問題」より
「コントロール感の欠如」から生まれます。
だからこそ、
小さくても
自分で管理できている感覚を持つことが、
最大の安心材料になります。
運動が心を整えるように、
トレードではルールが心を整えます。
来週も、
勝ちを急がず、
不安を減らす行動を一つずつ積み重ねながら、
静かに相場と向き合っていきましょう。





