ECB理事会とカナダドルの動向に注目:ドル高材料とユーロ、CADの変動リスク
今日の主な市場の焦点
- ECB理事会とラガルド総裁の会見
- ECB理事会で政策金利の発表が予定されています。市場では25bpsの利下げが織り込み済み。
- ラガルドECB総裁の会見が焦点で、今後の景気と金利パスに関する見通しが注目されます。
- トランプ関税の影響やインフレ予測についての総裁の発言が、ユーロ相場に大きな影響を与える可能性があります。
- 現状では、ユーロ売りとポンド買いの流れが続いており、ユーロポンドは連日で年初来安値を更新中。
- カナダドルの回復と注目の理由
- 昨日のカナダ中銀の大幅利下げ(50bps)後、声明では「今後は中立立場で会合ごとに判断」と発表。
- 一段の利下げを見込む文言が削除されたことで、カナダドルの買い戻しが進んでいます。
- 昨日のCADJPY買いポジションはこの流れを捉えたもの。今後も買い余地があるとみており、引き続き注目。
- 中国・日銀の報道とドル高支援材料
- 中国が来年の人民元安を容認する方針を示したことで、元安・ドル高の動きが発生。
- 一方、日銀関係者の報道では「12月利上げ容認の可能性」を示唆しましたが、「円安の物価押し上げリスクが薄れている」とも述べ、早期利上げ観測が後退。
- この結果、ドル円は一時151円台から152円台後半に急上昇。
今後の重要イベントと市場への影響
- ECB理事会(政策金利発表と総裁会見)
- ラガルド総裁が今後の政策方針をハト派的に示す場合、ドル高の支援材料となる可能性があります。
- ユーロ売り圧力がさらに高まるかどうかが注目。
- スイス中銀の政策金利発表
- 市場では25bpsの利下げが優勢。一部では50bps利下げ予想もあり、実現すればスイスフラン売り・ドル買いが予想されます。
- 米国の経済指標
- 生産者物価指数(PPI・11月):前年比+2.6%(前回+2.4%)、コア前年比+3.2%(前回+3.1%)と予想。
- 新規失業保険申請件数(12/01 – 12/07):22.0万件(前回22.4万件)と予想。
- インフレ指標が強い結果となれば、ドル高をさらに後押しする可能性があります。
その他の注目指標とイベント
- ドイツ消費者物価指数(11月確報)
- トルコ経常収支、南アフリカ生産者物価指数(PPI)
- 米10年債入札、30年債入札
- 香港、ブラジル、インドなど各国の経済指標
- シュレーゲル・スイス中銀総裁とラガルド総裁の会見
市場の注目ポイント
- ユーロの動向:ラガルド総裁の発言がユーロ相場にどの程度のインパクトを与えるか。
- カナダドルの回復余地:政策変更後の市場の動きを引き続き観察。
- ドル高の行方:中国、日銀、ECBの報道がドル高を支援する材料となる可能性。
トレード戦略とリスク管理
本日はECB理事会に注目が集まります。特にラガルド総裁の会見では乱高下する可能性が高いため、慎重に動きたいところです。また、カナダドルの回復余地を引き続き注視し、適切なエントリーポイントを見極めます。
市場全体が地政学リスクや金融政策の不透明感を抱える中で、冷静な判断が求められる一日となりそうです。