ECB理事会 & 米GDP速報値 – ユーロの行方を左右する一日
昨日の米FOMC を無難に通過し、本日は ECB理事会 や 米GDP速報値 が注目材料となります。ユーロの方向感が出やすい日となるため、慎重に市場の動きを見極めつつ、チャンスがあればエントリーを狙っていきます。
■ 米FOMCの影響 – 無難に通過も、ドルはやや重い展開
昨日のFOMCでは、市場の予想通り 政策金利の据え置き(5.25%~5.50%) が決定されました。
- パウエル議長の発言:
- 「利下げを急ぐ必要はない」
- 「インフレが低下傾向にあるのは好材料」
- 「次回の会合までにさらにデータを確認する」
全体的には「慎重なスタンス」を崩さず、市場の想定内の内容だったため、FOMC通過後のドルの値動きは限定的でした。
しかし、一部では 「タカ派寄り」 との評価もあり、今後のデータ次第ではドル買いに傾く可能性もあります。
■ ECB理事会 – 22:15の政策金利 & ラガルド総裁会見が焦点
本日のメインイベントは ECB理事会 です。
市場コンセンサスでは 「25bpの利下げ」 が確実視されています。
- ポイント:
- 政策金利の引き下げ発表はほぼ織り込み済み
- 市場の関心は「今後の利下げペース」に向かう
- ラガルド総裁が「追加利下げ」についてどこまで踏み込むかがカギ
もしラガルド総裁が「利下げ継続に慎重」な発言をすれば、ユーロ買い の動きが強まる可能性があります。
逆に「追加利下げの必要性」を強調すれば、ユーロ売り が加速する展開となるでしょう。
→ ECB発表後のユーロの値動きには要警戒!
■ 米GDP速報値(22:30) – 市場のコンセンサスは「伸び鈍化」
米GDP速報値(第4四半期)は 前期比年率+2.6%(前回+3.1%) と 成長鈍化 が予想されています。
- 個人消費: +3.2%(前回+3.7%)とやや減速予想。
- GDP物価指数: +2.5%(前回+1.9%)と上昇見込み。
ポイント:
- GDPの伸びが予想を下回れば、「景気減速」 懸念が浮上し、ドル売り に傾く可能性。
- 逆に、物価指数が予想を上回れば、「インフレ再燃」 懸念で、ドル買い の動きも考えられる。
FOMC直後で市場が方向感を探る中、GDPの結果次第でドルの流れが決まる可能性もあるため、慎重に対応する必要があります。
■ 重要経済指標 & イベント
本日発表予定の主な経済指標:
- ユーロ圏GDP速報値(第4四半期)
- ユーロ圏雇用統計(12月)
- ユーロ圏消費者信頼感指数(1月)
- 米GDP速報値(第4四半期)
- 米新規失業保険申請件数(1月19日~1月25日)
- 米中古住宅販売成約指数(12月)
注目の発言イベント:
- ベイリー英中銀総裁(財務委員会出席)
- 米週間石油在庫統計発表
- 米主要企業決算:
- メタ(Meta)
- IBM
- Tモバイル
- テスラ
- マイクロソフト
- ラムリサーチ
本日は、ECB理事会と米GDP速報値が相場のメインドライバー になりますが、企業決算にも注意が必要です。
特に 米ハイテク株の決算 はリスクオン・リスクオフの流れを作る可能性があるため、株式市場の動向にも警戒が必要です。
■ トレード戦略
① ユーロ(EUR) – ECB後の値動きに注目
- ユーロドル(EUR/USD):
- ラガルド総裁がハト派発言ならユーロ売り、タカ派ならユーロ買い。
- 1.05台を維持できるかどうかがカギ。
- 発表前のポジション調整に注意しつつ、22:15の政策発表後に方向性を確認。
- ユーロ円(EUR/JPY):
- リスクオンなら上昇、ECBのタカ派発言があればさらに上昇余地あり。
- ただし、円買いの動きが強まる場合は、急落のリスクもあるため慎重に対応。
② ドル(USD) – 米GDP速報値次第で方向感が決定
- ドル円(USD/JPY):
- GDPが弱ければドル売り(円高)シナリオ。
- 物価指数が予想以上に強ければ、FRBの利下げ時期後退の思惑でドル買い(円安)シナリオ。
- 短期的には155円台の攻防に注目。
③ カナダドル(CAD) – 引き続き売り目線
- 昨日のカナダ中銀(BOC)は市場予想通り「据え置き」 となったが、
- 今後の利下げ観測が強いため、カナダドルは依然として売り圧力が強い。
- カナダドル円(CAD/JPY)の戻り売りが有効か。
■ まとめ
- ECB理事会:22:15の政策発表 & ラガルド総裁の会見がカギ。
- 利下げ決定は織り込み済み、追加利下げの可能性についての発言が焦点。
- 「タカ派」ならユーロ買い、「ハト派」ならユーロ売りへ。
- 米GDP速報値(22:30):
- 成長鈍化が確認されれば、ドル売りへ。
- 逆に、インフレ指数が上昇すれば、FRBの利下げ後退でドル買いの可能性。
- トレード戦略:
- ユーロはECBの発表次第で柔軟に対応。
- ドル円はGDPの結果次第。
- カナダドルは引き続き売り目線。
本日はユーロ絡みの通貨ペアが最も動く可能性が高いため、慎重に値動きを見極めつつトレードしていきたい。