USD/JPY: 日銀の利上げを背景に円が強含む
現在の動向
USD/JPYペアは今週下落トレンドを強めており、現在は150.00(Murreyレベル[4/8])をテスト中です。円は、12月の日銀による利上げへの市場の確信を背景にサポートされています。
以下のインフレ指標が、日銀の利上げ観測を後押ししています:
- 10月企業物価指数:前年同月比で**2.8%から2.9%**に上昇(予想の2.5%を上回る)。
- 11月東京CPI:前年同月比で**1.8%から2.6%に上昇。コアCPIも1.8%から2.2%**に加速。
これらのデータはすべて、日銀の2.0%インフレ目標を上回っており、さらなる金融引き締めの可能性を示唆しています。先週、日銀総裁の上田和夫氏もこの方向性を確認しました。市場では、12月の政策金利を25ベーシスポイント引き上げる確率が**50.0%**を超えています。一方、来年以降は、米国のトランプ次期大統領による貿易政策の影響を見極めるために、長期的な政策据え置きの可能性も考えられます。
一方、米FRBは12月の会合で25ベーシスポイントの利下げを予定しており、その後は日銀と同様に慎重な姿勢に転じる可能性があります。
これらを背景に、中期的にはUSD/JPYのさらなる下落の可能性が高まっています。
サポートとレジスタンス
現在、ペアは150.00(Murreyレベル[4/8]、ボリンジャーバンドの下限)をテストしています。この水準を下回ると、トレンドの加速が予想され、以下のターゲットが考えられます:
- 146.87(Murreyレベル[3/8])。
- 143.75(Murreyレベル[2/8])。
一方、「強気派」のキーラインはボリンジャーバンドの中央線である153.70付近です。このラインを上抜ければ、以下のターゲットが見込まれます:
- 156.25(Murreyレベル[6/8])。
- 159.37(Murreyレベル[7/8])。
テクニカル指標は明確なシグナルを示していません:
- ボリンジャーバンドは下向きに転換。
- MACDはネガティブゾーンへの移動準備中。
- ストキャスティクスは売られ過ぎゾーンを離れつつある。
取引戦略
- 売りエントリー
- 150.00以下でショートポジションを開始。
- ターゲット:146.87、143.75。
- ストップロス:152.30。
- 実行期間:5~7日間。
- 買いエントリー(代替シナリオ)
- 153.70以上でロングポジションを開始。
- ターゲット:156.25、159.37。
- ストップロス:151.70。
主要レベル
- サポート:143.75、146.87、150.00
- レジスタンス:153.70、156.25、159.37