【3月24日:東京市場概況と本日の注目ポイント】
■ 円売り優勢、材料難の週末でリスク選好継続
週明け東京市場では円売りが優勢。上海・香港株に調整圧力がかかる一方、日経平均は横ばい圏を維持。米株先物(時間外)も先週末から続伸しており、市場全体としてはリスク選好地合いが継続しています。
4月2日に発動が見込まれる米国の対中関税に関しては、対象を限定した「相互関税」となる可能性が指摘されており、市場への悪影響は織り込み済み。週末に新たなリスクイベントがなかったことも、円売りに拍車をかけています。
一方、リスクオフの火種がくすぶる中で、NZドルは対円で軟調に推移。実質的には「円安」と「NZドル安」が並行して進行しており、クロス円の強弱には注意が必要です。
■ 本日発表予定のPMI速報に注目:ユーロ上昇の可能性も
本日の海外市場では、以下の3月PMI速報値が注目されます:
- フランス、ドイツ、ユーロ圏、英国、米国
欧州圏では全体的に好調な数値が見込まれており、特にドイツでは財政改革法案の可決が景気回復期待を高めています。
対照的に米国は、直近の経済指標の軟化や、トランプ関税の悪影響もあり、PMIはやや弱めに出る可能性が高い状況です。
この結果、ユーロと米ドル間で景況感の格差が顕在化すれば、ユーロドルには上昇圧力がかかる公算が大きいと見られます。
■ 発言リスクも増加、ポンド・ドルへの影響に注意
本日は中銀関係者による発言・イベントも多数予定されています。
- 欧州時間序盤:ホルツマン(オーストリア中銀総裁)、マクルーフ(アイルランド中銀総裁)
- ロンドン~NY時間:ボスティック(アトランタ連銀総裁)、ベイリー(英中銀総裁)、エスクリバ(スペイン中銀総裁)、バー(FRB理事)
特に注目すべきは、26日の英春季予算案を控える中で行われる**ベイリー総裁の講演(テーマ:英国経済)**です。発言次第では、ポンド相場が一段と変動しやすくなるため、タイミングには十分な注意が必要です。
■ CFTC動向:円買いポジションの巻き戻しに着目
米CFTC(商品先物取引委員会)によると、ヘッジファンドなど非商業部門による日本円の買い越しポジションが過去最大規模に膨らんでいるとの報道が出ています。
このポジションの巻き戻し(=円売り)が、足元の円安を支える要因の一つと見られており、今後の動きにも注目です。
■ 本日エントリー:CHF/JPY 買い
こうした環境下、本日 スイスフラン円(CHF/JPY)を買いでエントリー。
円売り圧力に加え、スイスフランが対欧州通貨でも底堅く推移しており、クロス円としての上昇余地を期待しています。