✅ トランプ演説通過後の相場見通し:材料出尽くし感と実体経済への不透明感
🔻 市場反応:一時的安堵も、実体経済への影響を警戒
トランプ大統領の就任100日記念演説は、想定内の内容にとどまり無難に通過。
- 自動車部品に関する緩和措置が打ち出され、極端な保護主義的発言は見られなかった。
- FRBについての不満表明はあったものの、パウエル議長の解任には触れず。
- 米国内企業(小売・製造業)からの関税政策への反発が、トーンダウンの背景にあるとみられる。
- 演説会場でも観客の熱量が後方ほど薄く、支持率低下が影響した可能性がある。
🏭 実体経済と企業決算への影響拡大中
企業決算シーズンでは、関税の不透明感が今後の業績ガイダンスを困難にしているという声が増加。
- 欧州自動車大手(メルセデス、ステランティスなど)は見通し公表を回避。
- 今後数四半期にわたって、世界経済の実体ベースでの鈍化が本格化するリスクに要注意。
📊 本日発表される主要経済指標(注目度高)
地域 | 指標 | 内容 |
---|---|---|
🇩🇪 ドイツ | 実質GDP速報値(Q1) | 前期比・前年比での成長鈍化リスク |
🇪🇺 ユーロ圏 | 実質GDP速報値(Q1) | 成長失速が示される可能性 |
🇺🇸 米国 | 前期比年率GDP(速報値) | 市場予想:+0.4%→直近では-0.2%へと下方修正 |
🇺🇸 米国 | ADP雇用者数・PCEコア・個人所得・支出・雇用コスト指数 | 米景気減速 or リセッション入りの示唆があるか注目 |
🇨🇦 カナダ | 実質GDP(2月) | 加ドルの方向性を左右 |
※ 特に米PCEデフレーター(インフレ)+雇用コスト指数(賃金インフレ)+GDPの同日発表は、FOMC見通しにも大きく影響。
📢 発言・イベントカレンダー
- 赤沢再生相が再び訪米(~5月2日):通商交渉のトーンに注目。
- 各中銀総裁が複数登壇予定(ビルロワ、ロンバルデッリ、ミュラーなど)
- カナダ中銀議事録(4月16日開催分)公表。
- 米主要企業決算:マイクロソフト、メタ、キャタピラー、クアルコム、ロビンフッドなどが焦点。
🎯 トレード戦略の方向性(レンジ狙い)
- ドル円:一時143円を回復するも上値重く、140~144円レンジ継続想定。
- ユーロドル:1.08後半〜1.10の保ち合い。指標結果次第で再度1.10台トライも。
- ゴールド:方向感乏しく調整中、2900〜2955ドルのボックス圏維持。
- ビットコイン:再度の上昇トライには、米長期金利とドルの動向がカギ。
✍️ 総括
トランプ演説通過後は材料出尽くし感があり、レンジ中心の短期トレードが有効な相場環境。
本日は「指標+決算+要人発言」が集中するため、突発的なブレイクにも対応可能な戦術が求められる局面です。
📍【短期トレードMAP|2025年4月30日時点】
【ドル円(USD/JPY)】
- 15分足:141.20〜142.60のレンジ形成中。上値に売り圧力、下値はオプションで支え。
- 1時間足:200SMA(142.20)が上値抵抗。RSIは中立。
- 戦略:
- 上抜け(142.60超え)→短期的な買い追随。
- 下抜け(141.20割れ)→140.60〜80まで下押し余地。
- 日銀会合前後の発言で急変動に注意。指標待ちのレンジ狙いが有効。
【ユーロドル(EUR/USD)】
- 15分足:1.0700〜1.0760で揉み合い。下ヒゲ増加で下値固めつつある。
- 1時間足:MACDは上向きクロス、短期反発の兆し。
- 戦略:
- サポート:1.0700(直近安値&心理的節目)
- レジスタンス:1.0780〜1.0800(直近戻り高値)
- 1.0740前後での押し目買い → 1.0780ターゲット が基本方針。
- 1.0700割れでストップ徹底。
【ゴールド(XAU/USD)】
- 15分足:2335〜2370のボックス内で推移中。ボラティリティ縮小傾向。
- 1時間足:移動平均が収束、方向感に乏しいがMACDはデッドクロス気味。
- 戦略:
- レンジ内逆張り基本。2350〜2370で戻り売り、2335〜2340で押し目買い。
- ブレイク狙いは2375超え(買い)/2330割れ(売り)で追随。
- FOMCメンバー発言・PCE後は一方向に傾きやすいため、東京時間は様子見→NY時間勝負が無難。