いよいよ米雇用統計の発表、市場は一連の関連指標で弱めの結果に身構える
きょうは8月米雇用統計が発表される。言わずも知れた最注目指標だ。前回7月分の発表時は、ネガティブサプライズとともに市場は急速にリスク回避の反応を示したことは記憶に新しい。したがって、市場は今回の発表について十分に警戒してきているようだ。事前の為替オプション市場では、ドル円の急落を想定して1週間ボラティリティーが16%台に上昇している。
ただ、ある程度の織り込みもありそうだ。今週発表された米ISM製造業景況指数、JOLT求人件数、ADP民間雇用者数などの弱めの結果を受けて、すでに米債利回り低下、ドル円の軟化、ドル安圧力などがみられている。
もちろん、結果次第であることは言うまでもない。ある程度の弱含みを想定しているということは、ポジティブ・サプライズになった時のほうが、市場のインパクトは大きくなるかも知れない。米債利回り動向にまず反応したあと、米株式動向がどのように推移するのかを確認して為替相場は神経質な動きをみせそうだ。
米雇用統計の市場予想を確認しよう。失業率は4.2%と前回の4.3%からやや改善見通し。非農業部門雇用者数は16.5万人増と前回の11.4万人から改善見通し。平均時給は、前月比+0.3%と前回+0.2%から上昇、前年比は+3.7%と前回の+3.6%から上昇とみられている。ただ、市場は上記のように関連指標の弱含みを受けて弱い数字に身構えている点が指摘されよう。
発言イベントでは、週末のブラックアウト期間を控えて、ウィリアムズNY連銀総裁、ウォラーFRB理事などの講演が予定されている。
現時点での9月FOMC会合での利下げ観測は、50bpが4割程度、25bpが6割程度の織り込み度となっている。
その他の経済統計発表は、ユーロ圏実質GDP(確報値)(2024年 第2四半期)、カナダ雇用統計(8月)、カナダIvey購買部協会指数(8月)などが予定されている。
(出所:みんかぶ)
弱含みを想定している傾向があるというのは同意見。ポジティブ・サプライズになった時のほうが値動きが大きいでしょう。その場合にはドル円の買い、またはユーロドルの売りなどを狙っていく予定。