ドル円は161円台後半に上昇し、連日で37年半ぶりの高値水準を更新しています。この上昇の主な要因は日米金利差によるものです。
フランスの政治情勢に基づいた不安相場は週明けに一服し、悪材料が落ち着いたことで、金利差に基づくキャリー取引が再び注目されています。ユーロ円も173円台で取引され、ユーロ発足以来の高値を記録しています。
加えて、先週のバイデン対トランプのTV討論会でトランプ氏が優勢だったこともドル買いに寄与し、ドル円の上昇に拍車をかけています。
このような状況下で、政府・日銀による円買い介入への警戒感は以前ほど強くありません。市場では比較的ゆるやかな円安進行が続いており、具体的な警戒水準が163円なのか165円なのかは不明瞭です。ただし、7月末まで神田財務官が担当することから、市場動向やタイミングを見計らった介入が実施される可能性も考慮する必要があります。
注目のイベントと発言
現在開催中のECBフォーラム2024「変革の時代における金融政策」が注目されています。今日のフォーラムには、デギンドスECB副総裁、エルダーソンECB理事、シュナーベルECB理事、ラガルドECB総裁、パウエルFRB議長などが出席します。また、シカゴ連銀総裁のグールズビー氏がブルームバーグTVに出演予定です。
(出所:みんかぶ)
暗号通貨市場の動向
トランプ氏が優勢であれば暗号通貨市場も反応するはずですが、Mt.Goxが7月に14万BTCの返済を検討していることから、この大量のビットコイン返済が価格に下落圧力をかける可能性が指摘されています。ただし、全てが売却されるわけではないという意見もあり、見方が分かれています。
さらに、売却が行われたとしても、8月にFTXの債権者への現金支払いと再投資がビットコイン価格を押し上げる要因になると予想されています。このため、売りに走るビットコイン保有者は少なくなると考えられます。
トレード戦略
本日は23:00に発表される米5月JOLTS求人件数後の米ドルの動きに注目しています。その動きを見ながらエントリーを検討する予定です。