関税期待と失望が交錯、米ドルは再び売り圧力へ?📆【FXマーケット総括|2025年5月30日(金)】
関税期待と失望が交錯、米ドルは再び売り圧力へ?
📉 トランプ関税報道に振り回された一週間
今週の為替市場は、トランプ前政権の通商政策を巡るニュースに大きく振幅しました。週明けは、EUに対する50%関税の**発動延期報道(7月9日まで)**を好感し、ドル円は上昇トレンドへ。
さらに29日には、米国際貿易裁判所が関税差し止め命令を出し、貿易戦争収束への期待からドル円は146円台にタッチしました。
しかしその後、
- 政権側は判決を不服として控訴
- 差し止め措置は一時停止
- NEC委員長が「代替措置はある」と発言
…といった材料が相次ぎ、期待感は失望に転換。加えて、米大型減税案に絡む財政悪化懸念も加わり、ドル円は一気に143円台へ反落しました。
📉 来週以降の注目点|交渉の行方と米データ
- 対EU・中国の通商協議は予断を許さず
インドとの合意報道も出ているものの、主要相手国との対話進展は不透明です。 - 赤沢再生相の4度目の訪米にも注目
日米交渉の水面下の動きが今後の通貨動向を左右しそうです。
👉 為替市場では、「交渉期待→失望→政策代替懸念→ドル売り」という繰り返しの構図が続いており、短期トレードには柔軟さが求められる局面となっています。
📊 本日の東京市場と今後の焦点
- 本日の東京レンジは143.44~144.22円と比較的落ち着いた値動き
- 海外市場では週末を控えたポジション調整が中心になる可能性
- ただし、米PCE価格指数が21:30に控えており、インフレ鈍化が明確なら再度ドル売りトレンド加速も
📅 本日注目の経済指標・イベント
時間帯 | 指標・イベント | 注目度 |
---|---|---|
21:30 🇺🇸 | PCEデフレーター・個人支出/所得(4月) | ★★★★(物価&インフレ動向) |
23:00 🇺🇸 | ミシガン大学消費者信頼感(確報) | ★★★ |
その他 | 🇨🇦 GDP/🇩🇪 CPI速報/🇿🇦 貿易収支など | ★★〜★★★ |
また、以下の要人発言にも注視:
- ミュラー(エストニア中銀)
- パネッタ(伊中銀)
- デイリー(サンフランシスコ連銀)
🎯 トレード戦略まとめ
- ドル円:戻り売り方針継続。144.50~145.00にかけて売り意欲強め
- ユーロ・カナダ・豪ドルなどクロスはドル売り加速時に反応しやすく、対ドルでの買い検討も
- 今夜のPCEを受けてドルが再び売られるなら、週明けも下方向継続の可能性大