📉 ドル安シフトの兆し鮮明に ─ 米PPI・失業申請、そして中東情勢と米30年債入札に注目
✅ 昨日のCPI下振れがトリガー、ドル急落&金利低下へ
昨日発表された米CPI(消費者物価指数)が予想を下回り、ドルが急落。米債利回りも下落し、市場は一気にドル安方向へ傾きました。
また、バイデン大統領がイランとの核交渉の難航に言及し、中東リスクが再燃。これにより原油価格が急騰、地政学的なリスク要因も意識されはじめています。
🇨🇳 米中通商交渉に対する懸念も継続
米中協議について、米側からは「合意に至った」との前向きな発言が出ていますが、最終的な鍵は中国・習近平主席の承認次第。中国側の反応が出るまでは油断できない状況です。
🔎 外務省会見や国営メディア報道に要注目。
📊 本日の注目指標
🕘 米PPI(5月)・米新規失業保険申請件数(6月1日〜7日)
- PPI予想
- 総合(前年比):+2.4%(前回:+2.6%)
- コア(前年比):+3.1%(前回:+3.1%)
- 前月比:+0.2%(前回:-0.4%)
→ もし下振れれば、昨日のCPIとあわせてドル売りが加速する可能性大。
- 新規失業保険申請件数:予想 24.2万件(前回:24.7万件)
→ 改善が限定的なら、ポジティブ反応は期待薄。
💵 米30年債入札(220億ドル)も市場材料に
- 5月は利回りが一時5.15%まで急上昇も、現在は4.91%前後で推移中。
- 入札が不調なら、再び金利上昇=ドル売りの可能性。
💶 欧州通貨の注目動向
🔻 ポンド安・ユーロ安の流れに変化?
- 先週の**ECB利下げで「打ち止め観測」**が浮上 → ユーロ買い要因に
- 一方、英中銀(BOE)は利下げ観測が台頭
→ 経済指標の弱さと昨日発表の月次GDP(-0.3%)が予想以上の落ち込み
→ 英財政赤字拡大への懸念もあり、ポンド売り圧力強まる
🗣 本日の発言イベント(多数)
ECB当局者がズラリと登壇予定:
- シムカス(リトアニア)
- ミュラー(エストニア)
- エスクリバ(スペイン)
- クノット(オランダ)
- パネッタ(イタリア)
- シュナーベル(ECB理事)
- パツァリデス(キプロス)
- デギンドス(ECB副総裁)
📌 特にECBの中期的な政策見通しに関する発言が出れば、ユーロに影響も。
💬 トレード戦略と注目点
- 米中通商協議は中国側の公式発表を待つ展開。コメント次第では大きく動く可能性も。
- CPI下振れ → PPI下振れとなれば、米利下げ期待が急拡大 → ドル売り強化へ。
- ECBの緩和打ち止め観測を受け、EUR買い継続目線。
- GOLD(XAU/USD)買いも再燃しており、安全資産への逃避的な買いが顕著。
📌 まとめ
テーマ | 注目点・戦略 |
---|---|
米経済指標 | CPI下振れに続くPPI次第でドル売り拡大か |
米中通商協議 | 中国の反応がカギ、ヘッドラインに注意 |
欧州通貨 | ECBハト派の転換 → ユーロ買い強化 |
ポンド動向 | 弱い指標と財政不安でポンド売り加速中 |
GOLD | 地政学リスクとドル安で買い戻し強まる |