📰 週明け相場は静かなスタート
イスラエル・イラン紛争激化でも、アジア市場は冷静を維持
中東での緊張が高まっています。イスラエルとイランの間で攻撃の応酬が続き、事態は沈静化する気配を見せていません。プーチン大統領が仲介の意志を示したものの、今のところ進展はなし。むしろ両国の動きは強硬化しており、さらなるエスカレーションも懸念されます。
にもかかわらず、市場の反応は意外にも冷静です。週明けのアジア時間では、原油やゴールドは高値圏を維持しているものの、買いの勢いは一服。日経平均を含むアジア株はプラス圏での推移となり、悲観的なセンチメントは限定的となっています。
背景には、中国の5月小売売上高が予想を上回ったことがあり、市場の下支え材料として作用しています。
🕓 欧米時間に向けての注目点
このあとの展開は、欧米市場の反応次第。週末の地政学リスクをどう評価するかが注視されます。
現在、米株先物はやや上昇しており、過度なリスク回避にはつながっていない様子です。
📈 経済指標では以下の発表を予定：
- 🇺🇸 NY連銀製造業景気指数（6月）
前回：-9.2 → 今回予想：-6.3（やや改善見込み） - 🇨🇦 住宅着工件数（5月）
前回：27.86万件 → 今回予想：24.75万件（減少見通し）
欧州時間の指標発表は控えめで、市場の関心は限定的。インドWPI（卸売物価指数）、スイス生産者輸入価格、トルコ経常収支などがありますが、マーケットを動かす材料にはなりにくいでしょう。
🗣 要人発言・政治イベント
- 🇩🇪 ナーゲル独連銀総裁
- 🇪🇺 チポローネECB理事
など、欧州中銀関係者の発言が予定されています。
また、**米20年債（130億ドル）**の入札も控えており、米長期金利動向に要警戒です。
現在開催中の**G7首脳会議（〜17日＠カナダ）**も注目材料のひとつ。今回は共同声明の発表が見送られる見込みで、分裂含みのムードが残るG7となりそうです。中東情勢への各国の反応にも耳を傾けたいところです。
💬 トレード戦略メモ
市場は表面的には落ち着きを取り戻していますが、戦争リスクの根は深く、いつ再燃してもおかしくない状況です。株式・金・為替がそれぞれ独自のリズムで動いており、短期の売買戦略ではタイミングが何より重要です。
📌 今夜のアメリカ時間の動きと債券入札の結果を見極めてから、戦略を構築するのが賢明でしょう。
