【+5,328 USD】日米ダブル利上げへ|ドル円は152円割れか、円高巻き戻しか?
トレード結果(9月7日〜9月11日)
週間合計:+5,328 USD
■ 今週の総括
今週は、円キャリートレードの巻き戻しと日銀の利上げ観測を背景に、円高がさらに進んだ一週間となりました。
ドル円は週初の156円台から152.89円まで下落。
背景には、
・日銀の9月利上げ観測
・年内の追加利上げ観測
・円キャリートレードの巻き戻し
・ベッセント米財務長官による円安牽制
・本邦当局による介入警戒
があり、戻り売りの強い相場となりました。
週後半には、米PPIの上振れ、原油100ドル台への上昇、米長期金利の上昇を受けて154円台半ばまで反発。
米CPIもコア前月比が市場予想を上回り、9月FOMCでの利上げ観測は一時90%台まで上昇しました。
それでもドル円は154.48円まで上昇した後、153円台前半まで急反落。
強い米インフレ指標と高い利上げ織り込みでもドル円が上昇を維持できなかったことは、現在の円買い圧力の強さを示しています。
一方、GPIFによる国内債券投資拡大観測はいったん後退しており、現在の円高は単なる一つの材料ではなく、
日銀の金融政策転換+円キャリー解消
を中心とした流れと考えています。
今週の週間成績は**+5,328 USD**。
大きな利益ではありませんが、方向感が何度も変化する難しい相場の中でプラスを維持することができました。
今回も、
「最初の方向判断が外れても、流れが変わったところで修正する」
ことの重要性を改めて確認する一週間となりました。
■ 今後の方針
今後は、
・原油はトレンド方向を優先して監視
・BTCは初動で飛び乗らず、方向確認後の再エントリーを重視
・NZD系は弱さが続く間、安易なロングを避ける
・EUR/CADなど通貨の相対的な強弱が明確なペアを優先
・USD/JPYは方向感が定まるまで逆張りを慎重にする
・FOMCと日銀会合前後はポジションサイズを抑える
という方針で対応します。
FX戦略アップデート
2026年9月14日〜9月18日|マーケット展望
前週運用実績:+5,328 USD
■ 来週のマーケットテーマ
来週最大のテーマは、
「日米がともに利上げした後、どちらの中央銀行がよりタカ派なのか」
です。
市場では、
FOMCで0.25%利上げ
日銀でも0.25%利上げ
という、異例の日米ダブル利上げが基本シナリオとして意識されています。
しかし、ドル円の方向を決めるのは利上げの有無そのものではありません。
どちらもある程度織り込まれているため、重要なのは、
「その次に何をするのか」
です。
FOMCでは年内の追加利上げ。
日銀では10月・12月の追加利上げ。
この政策スピードの差が、来週のドル円を大きく動かす可能性があります。
■ FOMC戦略
FOMCでは0.25%の利上げが中心シナリオです。
ただし、利上げそのものを理由にドルを追いかけるのは慎重に考えます。
市場の注目は、
・FOMC声明
・ウォーシュFRB議長会見
・経済見通し
・金利見通し
・年内の追加利上げ回数
です。
最もドル高になりやすいのは、
「今回利上げ+追加利上げも必要」
というメッセージです。
この場合、
米金利上昇
↓
ドル買い
↓
ドル円反発
につながる可能性があります。
反対に、
「今回利上げした後は様子を見る」
という姿勢が示されれば、材料出尽くしのドル売りが起こる可能性があります。
さらに、予想外の据え置きとなれば大きなサプライズとなり、急速なドル売りにつながる可能性があります。
■ 日銀戦略
日銀についても、0.25%利上げが基本シナリオです。
ただし、こちらも利上げそのものより、
植田総裁が次の利上げをどう説明するか
が重要です。
植田総裁が、
・物価上振れへの警戒
・円安による輸入物価上昇
・賃金と物価の好循環
・10月、12月の追加利上げ余地
を強調すれば、円買いがさらに強まる可能性があります。
一方、
「今後は経済データを確認しながら慎重に判断する」
という姿勢が前面に出れば、これまで積み上がった円買いポジションの巻き戻しが起こる可能性があります。
市場の期待がかなりタカ派方向へ傾いているだけに、
利上げしても円が売られる
という展開にも注意が必要です。
■ ドル円戦略
ドル円には現在、二つの大きなシナリオがあります。
シナリオ① 152円割れへ
最も円高が進みやすいのは、
FOMC:利上げ後は慎重
+
日銀:追加利上げ継続を示唆
という組み合わせです。
この場合、
米金利上昇の一服
+
日本金利上昇
+
円キャリー巻き戻し
が重なり、ドル円は152円を割り込んで下値を試す可能性があります。
特に、これまで強い米指標でもドル円が上昇を維持できていないことを考えると、下方向への値幅拡大には注意します。
シナリオ② 円高の巻き戻し
反対に、
FOMC:追加利上げを強く示唆
+
日銀:今後の利上げには慎重
となれば、相場は一気に逆回転する可能性があります。
短期間で円買いポジションが積み上がっているため、
米金利上昇
+
日銀期待後退
+
円ショートの再構築
が重なれば、ドル円は大きく反発する可能性があります。
そのため、152円台まで下落したからといって安易に売りを追いかけることも避けます。
■ EUR/USD戦略
ユーロはECBのタカ派姿勢が下値を支えています。
市場では追加利上げ観測も残っているため、FRBが利上げ後に慎重姿勢へ転じれば、EUR/USDには上昇余地があります。
一方、FOMCが追加利上げを明確に示唆した場合は、米金利上昇によってユーロドルは再び下押しされる可能性があります。
来週はユーロそのものより、
FOMC後のドルの方向
を優先して判断します。
■ GBP戦略
ポンドは、
・英雇用・賃金
・英CPI
・BOE政策金利
と重要材料が集中します。
BOEは据え置きが基本シナリオですが、賃金やインフレが強ければ利上げを主張する委員が増える可能性があります。
この場合、ポンド買いにつながりやすくなります。
一方、景気悪化が鮮明になれば、インフレが高くても追加引き締めが難しいとの見方からポンド売りにつながる可能性があります。
■ AUD戦略
豪ドルはRBAのタカ派姿勢が下支えとなっています。
18日のブロックRBA総裁の議会証言で、インフレへの警戒と追加利上げ余地が維持されるかを確認します。
ただし、来週はFOMCと日銀の影響が大きいため、対円で積極的に方向を決めるより、AUD/USDなどで豪ドルそのものの強さを確認します。
■ NZD戦略
NZドルは相対的な弱さが続いています。
RBNZの追加引き締め終了観測が意識されており、他の主要通貨と比較して金融政策面の支援が弱くなっています。
そのため、弱さが継続する間は安易なロングを避けます。
特にNZ GDPが弱ければ、さらに売りが強まる可能性があります。
■ CAD戦略
カナダドルはCPIが焦点です。
BOCのタカ派姿勢が下値を支える一方、米加通商摩擦と雇用減速が上値を抑えています。
原油価格も重要です。
原油上昇と強いCPIが重なればカナダドル買い。
反対に原油下落と弱いCPIが重なれば、売り方向が明確になりやすくなります。
EUR/CADなど、通貨間の相対的な強弱が明確になったペアにも引き続き注目します。
■ 原油戦略
原油は引き続き重要なトレード対象です。
100ドル台まで上昇しており、中東情勢と対イラン制裁が価格を左右します。
来週はベッセント米財務長官による対イラン制裁の内容にも注目です。
供給不安がさらに強まれば上昇トレンド継続。
一方、地政学リスクが後退すれば、高値圏から急速な利益確定が入る可能性があります。
方向を予測して逆張りするのではなく、
トレンドが確認された方向についていく
ことを優先します。
■ BTC戦略
BTCは初動を追いかけません。
重要イベントが集中する週は、金融政策発表直後に大きく動いた後、方向が反転するケースがあります。
FOMC直後の最初の動きへ飛び乗るより、
方向確認 → 調整 → 再エントリー
という流れを重視します。
■ 今週の基本戦略
来週は今年の中でも特に重要な一週間です。
基本戦略は、
・FOMC前に大きなポジションを持たない
・FOMCの利上げそのものを追いかけない
・日銀も利上げ幅より植田総裁会見を重視
・ドル円は152円割れと円高巻き戻しの両方を想定
・原油はトレンドフォローを優先
・BTCは初動ではなく二段目を狙う
・NZDの弱さが続けば買わない
・EUR/CADなど相対的な強弱が明確な市場を優先
・日米金融政策発表後に方向が確認できた市場へ集中
ことです。
■ 最終シナリオ
来週は、
「日米ダブル利上げ」
という非常に珍しい局面を迎える可能性があります。
ただし、本当に重要なのは、
どちらが利上げするかではなく、どちらがその後も利上げを続けるのか
です。
FOMCが利上げ後に慎重姿勢へ転じ、日銀が追加利上げを示唆すれば、
ドル円152円割れ
が視野に入ります。
反対に、FRBが追加利上げに前向きで、日銀が市場の期待ほどタカ派にならなければ、
急速な円高の巻き戻し
が発生する可能性があります。
現在は円高が短期間でかなり進んでいるため、どちらか一方向だけを決め打ちする局面ではありません。
来週の基本方針は、
「FOMCで一度判断し、日銀で再度判断する」
ことです。
日米金融政策という二つの大きなイベントを一つのシナリオで乗り切ろうとせず、それぞれの発表後に市場の反応を確認し、最も優位性の高い方向へ柔軟に対応していきます。
■ あとがき:相場も食事も、「悪者」を一つ決めない
ダイエットというと、
「炭水化物は太る」
というイメージを持つ人は多いと思います。
しかし実際には、
炭水化物そのものを極端に減らさなくても、
食材の選び方や全体の摂取量を整えることで、
体脂肪を減らすことは可能だとされています。
例えば、
豆類、
オートミール、
玄米などの全粒穀物、
果物、
じゃがいも、
さつまいもなどは、
食物繊維や栄養素を含み、
満腹感を得やすい炭水化物として紹介されています。
大切なのは、
「炭水化物だから悪い」
と一括りにすることではなく、
何を、どのくらい、どんな形で摂るかを見ることです。
これは相場でも同じだと思います。
トレードでは、
「ドルは強い」
「円は弱い」
「金利が上がればドル高」
といった分かりやすいテーマを一つ見つけると、
つい、その考えだけで相場全体を説明したくなります。
しかし実際の相場は、
そんなに単純ではありません。
同じドル高材料があっても、
すでに織り込まれているかもしれない。
金利が上がっていても、
株価や地政学リスクによって資金の流れが変わるかもしれない。
ドル円が上昇していても、
ユーロドルや豪ドルを見ると、
別のテーマが動いていることもあります。
つまり、
一つの材料だけを
「犯人」
にしてしまうと、
相場の本当の姿を見失うことがあります。
食事でも、
大切なのは炭水化物をゼロにすることではなく、
全体のバランスを見ること。
トレードでも、
一つの材料だけを信じるのではなく、
金利、
通貨強弱、
テクニカル、
ポジション、
ニュース、
市場心理などを総合して判断することが重要です。
そしてもう一つ興味深いのは、
同じじゃがいもでも、
茹でたり焼いたりしたものと、
フライドポテトでは、
まったく意味が違ってくるという点です。
相場も同じです。
同じ材料でも、
どの価格帯で出たのか。
どのタイミングで市場が反応したのか。
その「扱われ方」によって、
結果は大きく変わります。
トレードで大切なのは、
何か一つを完全に排除することではありません。
状況に応じて、
使うものと使わないものを判断すること。
そして、
全体のバランスを見ることです。
来週も、
一つの材料だけに飛びつくのではなく、
相場全体の流れを確認しながら、
柔軟に判断を積み重ねていきたいですね。





