【+8,771 USD】158円台を維持できないドル円――米中間選挙と雇用統計で次の流れを探る
トレード結果:2026年10月26日〜10月30日
週間合計:+8,771 USD
■ 今週の振り返り
主要中央銀行の会合を通過しても、ドル円は上昇の足場を固められませんでした。
週前半は158.35円まで買い戻されたものの、週末には一時156円台へ反落。米金融政策を受けたドル買いよりも、日銀の追加利上げへの意識や米ハイテク株安に伴う円買いが、上値を抑える展開となりました。
注目したいのは、158円台まで戻る力はあっても、その水準にとどまれなかったことです。反発だけを見て上昇再開と判断すると、その後の売りに巻き込まれやすい相場でした。
運用では、前半のNZD/JPYの買いで損失が出ましたが、後半のドル円売りと金買いで挽回。週間損益は**+8,771 USD**となりました。
FX戦略アップデート
2026年11月2日〜11月6日
■ 選挙で動き、雇用統計で流れが変わる可能性
来週は、週前半の米中間選挙と、週後半の米雇用統計を分けて考えます。
選挙では、議会構成を受けて財政政策や国債発行への見方が変わります。一方、雇用統計では、景気と賃金の動向からFRBの政策見通しが改めて問われます。
つまり、開票後にできた流れが、金曜日の雇用統計でも維持されるとは限りません。
前半に方向が出ても、週を通じて持ち続ける前提にはせず、材料が変わるたびに保有理由を確認します。
■ 選挙結果は、米国債と株価の反応まで見る
中間選挙では、どちらの党が議席を伸ばすかに加え、その結果を市場がどう受け止めるかが重要です。
政策の実行力が高まるとの期待で株価が上がる場合もあれば、財政赤字や国債増発への懸念から金利が上がる場合もあります。同じ米金利上昇でも、背景によって為替への影響は変わります。
確認するのは、次の組み合わせです。
- 米金利上昇・株価堅調:ドル円の買い戻しが続くかを確認します。
- 米金利上昇・株価下落:ドル買いと円買いが競合するため、ドル円の方向を慎重に見ます。
- 米金利低下・株価下落:ドル円への下押し圧力が続くかに注目します。
開票速報への反応だけで売買を決めず、結果が見えてきた後も同じ動きが続くかを見極めます。
■ ドル円は「戻れるか」より「戻った後」を重視
ドル円は、156円台で下げ止まれるか、158円付近への反発を維持できるかが当面の確認点です。
156円台で買いが入っても、戻りが鈍く、高値を切り下げる状態なら下落への警戒を続けます。反対に、米金利の反発や株価の安定を伴って上昇し、調整後も買いが戻るなら、158円台の回復を検討できるようになります。
日本側では、植田総裁の発言などを通じ、追加利上げへの期待が強まるかを確認します。米指標が強くても、日本の金利見通しが円を支えれば、ドル円の上昇余地は限られる可能性があります。
■ 雇用統計は、数字と発表後の反応をセットで判断
米雇用統計では、雇用者数に加え、失業率、平均時給、過去分の改定を確認します。その前に発表されるISMやADPも、景気の方向を探る材料になります。
ただし、強い結果が出れば必ずドル高になるとは限りません。
雇用や賃金が強くても、米金利が上がらず、ドルの上昇も続かない場合は、買い材料がすでに織り込まれている可能性があります。逆に、弱い結果でも売りが広がらなければ、下落を追う判断には慎重になります。
数字を見て方向を決め、その後の値動きが反対でも持ち続けることを避けます。
■ 豪ドルとポンドは、利上げ後の買いが続くか
豪州と英国の政策判断では、金利変更の有無だけでなく、次の会合以降に向けた説明を重視します。
利上げが実施されても、その後の引き締めに慎重な姿勢なら、発表前に積み上がった買いが解消される可能性があります。期待通りの結果を、そのまま追加の買い材料とは扱いません。
NZ雇用統計も含め、豪ドルとNZドルの強弱差を確認します。ただし、クロス円では円買いの影響を受けるため、対ドルで強い通貨を選ぶだけでは不十分です。通貨そのものの強さと、取引するペアの方向を分けて判断します。
■ 金と原油は、今週の成功を持ち越さない
今週は金買いが利益に貢献しましたが、来週も同じ取引が有効とは限りません。
金は米金利とドルの変化を確認し、上昇後の調整で買いが戻るかを見ます。安全資産という説明だけで、下落中の買いを続けないようにします。
原油も、中東情勢の報道によって流れが急変する可能性があります。供給不安による上昇と、緊張緩和への期待による下落の双方に備え、保有方向を固定しません。
■ 来週の運用方針
来週は、一つの取引が外れても、次の機会に対応できる余力を残すことを優先します。
選挙前後と雇用統計前はポジション量を抑え、発表直後の値幅が落ち着いてから参加を検討します。複数の口座や銘柄で同じ方向のリスクを持つ場合は、合計でどれだけ損失が出るかを先に確認します。
今週の利益を理由に取引量を増やさず、許容損失からロットを決めます。エントリー前には、利益を狙う条件とともに、見方が崩れたと判断する条件も明確にしておきます。
選挙で動いた方向を追い続けるのではなく、雇用統計を経ても残る流れへ、段階的に参加していきます。
■ あとがき:変化を見逃さず、無理なく続ける
歩く速さは、心肺機能や筋力、バランスなど、身体のさまざまな働きが組み合わさって表れます。速く歩ける人ほど健康状態が良い傾向が見られたという研究もありますが、速く歩けば長生きできるという意味ではありません。大切なのは、他人と比べることより、自分の状態に変化がないかを見ることです。
トレードでも、目立つ利益や大きな値動きだけに注目していると、調子の変化を見落とすことがあります。以前より判断が遅れていないか、含み損への対応が雑になっていないか、無理なエントリーが増えていないか。こうした小さな変化は、成績が大きく崩れる前に気づくための手がかりになります。
相場の変化を測るときも、一つの数字だけで結論を出すことはできません。損益だけでなく、取引回数やドローダウン、ルールを守れたかどうかなど、複数の面から振り返る必要があります。日々の記録を続けていれば、短期的な結果に隠れた変化も見つけやすくなります。
そして、改善するときは急に大きく変えず、今の状態を確認しながら段階的に進めることが重要です。歩く習慣もトレードの見直しも、一度に完璧を目指すより、無理のない範囲で続ける方が長続きします。
来週も、目先の結果だけで判断せず、これまでとの違いを確かめながら、必要なところを少しずつ整えていきたいですね。





